研究課題/領域番号 |
20K12019
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分61060:感性情報学関連
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
徳永 留美 千葉大学, 大学院国際学術研究院, 准教授 (80573914)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | 色カテゴリー / カテゴリカルカラーネーミング / エレメンタリーカラーネーミング / The World Color Survey / 色の見えのモード / 色カテゴリ / 色相 |
研究開始時の研究の概要 |
日本語において57名の学生が330色の色票に対して色カテゴリの実験結果から、色カテゴリの一致の割合に差が見られた。これは一致度の低い色票群は、共通認識の言葉で表現されていないことを示している。そこで本研究では、色票の「色の見えのモード」を積極的に変化させ、色カテゴリと色知覚の構成要素を心理物理学的手法により測定し、色カテゴリの一致度の違いを生じる要因となる色知覚の構成要素についての定量的な分析を試みる。また、色カテゴリが物体表面の認識に関係するのか、色名そのものによるのかについて検討する。
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研究成果の概要 |
本研究はマンセル色票330枚について、3つのカラーネーミングを実施し、色カテゴリーの境界色に着目し、知覚された色において、どの色構成要素の違いが、カテゴリー名の変化に寄与するかについて検討したものである。特にエレメンタリーカラーネーミングの結果から「水色」と「黄土色」の色カテゴリーに対応する領域において被験者全員による一致率が低くなることが示された。「水色」の領域では白と青の変化が、「黄土色」では赤と黄、緑の色構成要素の変化が色カテゴリーの変化に寄与することが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
色は言語の枠組みを超え、人類共通のコミュニケーションツールである。色の知覚であるカテゴリー色は、使用する言語によらずに共通のグループ化がなされ、基本色名11色で表現することができる。本研究ではカテゴリー間の領域の色票に対して3手法のカラーネーミングを実施し、どの色構成要素の変化がカテゴリー名の変化をもたらすのかについて検討した。この手法を確立することにより、共通の認識がある色名と無い色名を区別することが可能であり、文化や情報を共有する際など、共通の認識がない色を共通の認識がある色へと変更する際の指標と成り得る。
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