研究課題/領域番号 |
20K12098
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分62030:学習支援システム関連
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研究機関 | 金城大学 |
研究代表者 |
川邊 弘之 金城大学, 社会福祉学部, 教授 (60249167)
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研究分担者 |
下村 有子 金沢大学, 設計製造技術研究所, 研究協力員 (70171006)
瀬戸 就一 金城大学短期大学部, ビジネス実務学科, 教授 (90196973)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 深層学習 / 点字翻訳 / 全盲学生 / 学生支援 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では日本語漢字仮名交じり文から点字文への変換に深層学習を導入する。我々の課題を日本語から点字への変換ではなく「翻訳」と解釈し、機械翻訳の手法を適用する。 日本語文の点字への変換を以下の3ステップで行う。1:日本語文から点字文法のカナ文字への変換、2:カナ文字から点字文法の分かち書きカナへの変換、3:分かち書きカナから点字への変換。3では変換規則が定義されているので、必ずしも深層学習を適用する必要はない。従って、1と2だけをまとめて深層学習を適用するか、または、全ステップを統合して深層学習を適用することになる。 本研究で、全盲学生が健常学生と同等に学修できるようにする。
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研究成果の概要 |
日本語から点字への翻訳を深層学習で行った。「日本語文、分かち書きカナ」対、または、「日本語文、点字文」対の対訳を用意し、ニューラル機械翻訳の深層学習で翻訳機を作成した。ネッ トワークモデルとして、transformerを採用した。その翻訳機を用いて、日本語から点字への翻訳を行い、翻訳結果を評価した。良好な結果を得た。 また、字句解析に用いたlex(flex)が8bitコードだけを解し、日本語の多バイトコードを受け付けない仕様であったが、制限を回避する方策(日本語1文字の 多バイト列を複数の8bitコードからなる文字列とみなす)を考案し、変換プログラム・逆変換プログラムを書いた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では日本語文から点字文への変換に深層学習を導入した。深層学習を日本語文から点字文法のカナ文字に変換する部分、点字文法のカナ文字から点字文法の分かち書きに変換する部分に適用した。そして、点字文法への対応を向上させ、全盲学生が健常学生と同等に学修することを可能にした。 応用として、点字図書製作や古書点字の修復・復元がある。点字図書製作も学生ボランティアと同様の手法で行われているが、このシステムが応用できれば点字図書製作も簡略化される。また、全国に広まれば、反響は大きい。古書点字は点字を入力後、点字製作と同様にミスチェックや分かち書きチェックが必要である。そのためにもこのシステムは有効である。
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