研究課題/領域番号 |
20K12133
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分63010:環境動態解析関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
幸塚 麻里子 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 特任研究員 (60706365)
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研究分担者 |
鈴木 庸平 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 准教授 (00359168)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 化石DNA / メタゲノム解析 / ゲノム解析 / 地球温暖化 / 海洋生態系 |
研究開始時の研究の概要 |
急激に進行する地球温暖化は貧酸素水塊の増加を伴うと予測され、海洋生態系に大きな影響を及ぼすことが危惧されている。過去の気候変動が海洋生態系にどのような影響を与えたか?を理解することは、地球温暖化に対する海洋生態系の応答を予測する上で、重要である。約1万年前の急激な温暖化で日本海の海底付近が貧酸素状態となり、暗色の葉理層が形成したことが知られている。本研究では、1万年前に日本海で堆積した暗色の葉理層を対象に、DNA解析技術を駆使した生態系復元を行うことで、急激な温暖化の影響を受けやすい生物相を明らかにすると共に、微化石記録との比較や全ゲノム増幅法の適用性を検討し海洋生態系の復元法の確立を目指す。
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研究成果の概要 |
本研究では、日本海における海洋生態系の変化を調べるために、海洋堆積物から化石DNAを抽出し次世代DNA配列解析を実施した。本研究では、山形県沖の海洋堆積物に適用した。山形県沖の海洋掘削コアには、約1万年前の急激な温暖化で無酸素化した際に形成した暗色の葉理層が含まれる、山形県沖の海洋堆積物を用いた。DNA解析では、暗色の葉理層から珪藻で赤潮の原因として知られている分類群が増えていることが明らかになった。また、プライマーの偏りのない生物相復元の試みを行うため、プロテオーム解析とメタゲノム解析の検討を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
日本海は過去に何度も海底環境が無酸素化したイベントを繰り返してきており、無酸素条件時に形成した葉理を伴う堆積物の方がDNAの保存性が高まると期待された。本研究では、最も近過去の無酸素条件で形成した暗色の葉理層から抽出した化石DNAを用いることで、気候の変動と共に変化する生物相を復元した。表層から深部まで、化石DNA解析による生物相の復元が可能である可能性を広げた。
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