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葉酸代謝拮抗剤メトトレキサートのラット新生児期曝露が小脳の発達に及ぼす影響の解明

研究課題

研究課題/領域番号 20K12187
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分63030:化学物質影響関連
研究機関岡山理科大学

研究代表者

杉山 晶彦  岡山理科大学, 獣医学部, 教授 (00432609)

研究分担者 野原 正勝  岡山理科大学, 獣医学部, 助教 (70649996)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
研究課題ステータス 完了 (2022年度)
配分額 *注記
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
キーワードメトトレキサート / ラット新生児 / 小脳外顆粒細胞 / アポトーシス / 細胞増殖抑制 / 細胞周期停止 / プルキンエ細胞樹状突起 / 葉酸製剤 / 小脳 / 外顆粒細胞移動 / シナプス形成・伝達 / p53 / 酸化損傷 / JNK pathway / 細胞周期チェックポイント / DNA二重鎖切断 / 小脳の発達 / 葉酸代謝拮抗剤 / 新生児期曝露 / ラット
研究開始時の研究の概要

研究代表者は先行研究において、ラット新生児に対する葉酸代謝拮抗剤メトトレキサート(MTX)の曝露により、小脳外顆粒細胞のアポトーシス、細胞増殖抑制、皮質深部への移動遅延が誘発されることを明らかにした。本研究においては、①MTXの新生児期曝露によって小脳外顆粒細胞に惹起されたアポトーシス、細胞増殖抑制および皮質深部への移動遅延の詳細な分子生物学的機序の解明、②MTXの新生児期曝露が成長期・成熟期のラットの小脳組織および行動に及ぼす影響の解明を目指し、病理組織形態学的手法、免疫組織化学的手法、リアルタイムPCR法、DNAマイクロアレイ法およびロータロッド試験法を用いた解析を実施する。

研究成果の概要

葉酸代謝拮抗剤メトトレキサート (MTX)のラット新生児期曝露により誘発された小脳外顆粒細胞のアポトーシスの誘導にはミトコンドリア経路、Fas経路が、細胞増殖抑制には細胞周期停止が関与している可能性が示唆された。また、当該小脳では、外顆粒細胞移動、プルキンエ細胞樹状突起形成、シナプス形成・伝達に関連した遺伝子群の発現抑制が惹起された。生後6日目におけるMTX曝露は21日齢のラットに小脳低形成および小脳プルキンエ細胞樹状突起の発達不全を惹起したが、当該所見は70日齢に到達した時点においても認められ、MTXの新生児期曝露により惹起された小脳組織傷害の影響は成熟期まで及ぶ可能性が示唆された。

研究成果の学術的意義や社会的意義

葉酸代謝拮抗剤メトトレキサート (MTX)による治療を受けたヒト小児急性白血病患者に小脳低形成の発症が認められているにも関わらず、MTXが小脳の発達に及ぼす詳細な有害作用機序は未解明であった。本研究成果はMTXのラット新生児期曝露による小脳傷害の発症機構のみならず、その後の小脳の発達への影響の全貌解明に迫る有意義なものである。また、MTXは生体内における葉酸代謝を拮抗する作用を有することから、本研究成果は一薬剤の小脳の発達へ及ぼす有害作用機構の解明にとどまらず、葉酸代謝異常という病態が小脳の発達に及ぼす影響の解明にも大きく貢献しているといえる。

報告書

(4件)
  • 2022 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書

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公開日: 2020-04-28   更新日: 2024-01-30  

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