研究課題/領域番号 |
20K12198
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分63040:環境影響評価関連
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研究機関 | 国立研究開発法人国立環境研究所 |
研究代表者 |
山岸 隆博 国立研究開発法人国立環境研究所, 環境リスク・健康領域, 主任研究員 (30379333)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 生態毒性 / 生態リスク評価 / 水生植物 / SSD / 種の感受性分布 |
研究開始時の研究の概要 |
水草類の感受性分布を正確に把握することを目的に、①体系別に(抽水植物、沈水植物、浮葉植物、浮水植物、浮遊植物)それぞれ3種程度の水草を選定し、それらの実験室内培養系を確立するとともに、②水草の体系に基づいた生態毒性試験法の開発を行う。③作用機序の異なる農薬10種程度の毒性試験結果に基づき、系統分類に基づいた感受性分布および水草類の体系分類に基づいた感受性分布との比較検証を行うことで、水草類の感受性分布について総括する。
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研究成果の概要 |
本研究では、多様な水草類全体を考慮した信頼性の高いリスク評価を目的に、水草の体系に着目した種の感受性分布(SSD: Species Sensitivity Distribution)の解析を実施した。 抽水植物のように根からの吸収を主とする水草とホザキノフサモのように葉状部全体から吸収する体系をとる水草とでは、特にジクロベニルやジマジンのような吸収移行型の農薬で毒性値が乖離することを明らかにした。これらの結果から、農薬の種類によっては系統分類に基づくSSD解析のみでは水草全体の感受性分布を把握することは困難であり、体系分類に基づいたSSD解析が必要であると考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、多様な水草を用いた生態毒性試験の拡充とこれまで例のない水草の体系に着目した種の感受性分布(SSD)を検証するという点で非常に新規性があり、また、水草類の生態毒性研究を飛躍的に進展させた。 欧州では、すでに複数種の水草類が生態リスク評価の対象種となっていることを踏まえると、わが国においても脆弱性を考慮したさらなるリスク評価対象生物の拡充の検討が必要であり、本研究は、今後の特に農薬取締法におけるリスク評価対象生物種の選定に関して大きく貢献した。
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