研究課題/領域番号 |
20K12206
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分64010:環境負荷およびリスク評価管理関連
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研究機関 | 富山県立大学 |
研究代表者 |
三小田 憲史 富山県立大学, 工学部, 助教 (80742064)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | マイクロプラスチック / 水環境 / 河川 / 海洋環境 / 汚染物質 / 多環芳香族炭化水素 / 吸着 / 収着 / 漂流プラスチック / 有害化学物質 |
研究開始時の研究の概要 |
拡大しているマイクロプラスチックによる水環境汚染を背景として、本研究ではフィールド調査と室内実験を行うことによって、マイクロプラスチックを媒介とする環境微量汚染物質による汚染の実態とその蓄積メカニズムについての検証を試みる。国内の水環境から漂流物を採集し、マイクロプラスチックに蓄積している疎水性環境汚染物質の残留レベルと組成を調査する。次いで、これらの化学物質を用いた吸着実験を実施する。条件を変えながら実験を行うことによって、環境条件が化学物質のマイクロプラスチックへの蓄積にどのように影響しているかを調べ、その環境リスクについて考察する。
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研究成果の概要 |
本研究では、主に、海岸や河川から採取されたマイクロプラスチック試料に含まれる汚染物質の分析及びそれらのプラスチックに対する蓄積プロセスに関して調査を行った。 破片状マイクロプラスチック試料からは多環芳香族炭化水素が検出され、その濃度や成分組成は形状、漂流期間の影響を受けていることが推察された。 室内実験では促進劣化処理による物理化学的な変質を解析し、その前後で汚染物質の吸着量がどのように変化するかを調べた。擬似太陽光を照射した実験では、5日間の処理を行ったサンプルにおいてモデル物質として添加したpyreneの吸着量が増加する傾向が見られた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究ではプラスッチックごみへの汚染物質の蓄積の実態だけでなく、化学的劣化変質の過程と汚染物質蓄積との関係性に着目した研究を行った。化学物質の蓄積については、これまでも研究例があるが、劣化を考慮していない粒子を使用した研究例が多かった。また、本研究ではプラスチックの劣化過程に関する基礎情報も得られた。これらの結果を踏まえてさらに研究を進めることにより、マイクロプラスチックの発生源の解析や発生防止などに向けた成果につながると期待される。
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