研究課題/領域番号 |
20K12232
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分64030:環境材料およびリサイクル技術関連
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研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
後藤 猛 秋田大学, 本部, 理事 (10215494)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 分子インプリント / バイオシリカ / ペプチド / 金属回収 / シリカ生成ペプチド / シリカテイン / レアメタル / 白金族金属 / レアアース / 接着性ペプチド |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は自然界の仕組みを模倣・活用し,標的金属をインプリントしたペプチドとシリカで形成された選択性の高い金属吸着担体を開発するものである。これには,シリカの結晶生成と成長を誘起するペプチドおよび金属結合性が高いヒスチジン配列から成る人工的ポリペプチドを設計し利用する。ポリペプチドの生産には遺伝子組換え大腸菌を用いる。金属に配位したポリペプチドをシリカで固定化し,金属の脱離後に残ったインプリント空孔について,標的金属に対する選択性や安定性を明らかにする。さらに本手法を有機金属に対しても展開する。
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研究成果の概要 |
本研究は,標的とする金属をペプチドとシリカで分子インプリントした選的金属吸着担体を生体機能の利用により開発することを目指した基礎検討である。ペプチドとして,珪藻由来のシリカ形成誘起ペプチド(R5),金属配位能を有するヒスチジン6残基を組み合わせたR5H6を設計して,そのcDNAを有する組換え微生物を構築し,R5H6生産ならびにシリカ形成活性を調べた。さらに,シリカ結晶の成長を促進させるため,シリカ形成酵素シリカテインを発現する組換え大腸菌を構築し,リフォールディング操作によって大量生産できることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は生体機能および生体材料に着想を得てこれを模倣・利用し,ペプチドとシリカを融合させる全く新しい手法により選択的な分子インプリント担体のグリーン合成を目指す点に本研究の特色がある。特にシリカ粒子への分子インプリントは,環境にやさしい穏和な条件でシリカ結晶生成を誘起するペプチドやシリカ重合酵素を利用するものとして,従来法とは異なる独創的なものである。さらに,標的分子の吸脱着も中性pH領域で行われることから,環境にやさしい分離プロセスの構築も期待できる。本研究は,その基礎となるペプチドおよびシリカ重合酵素の遺伝子組換え微生物による大量合成の可能性を示したものである。
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