研究課題/領域番号 |
20K12490
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分80040:量子ビーム科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構 |
研究代表者 |
初川 雄一 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 高崎量子応用研究所 東海量子ビーム応用研究センター, 専門業務員 (40343917)
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研究分担者 |
株木 重人 東海大学, 医学部, 講師 (00402777)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 核医学診断 / コンプトンカメラ / Tc-95 / テクネチウム / Pt-191 / シスプラチン / FDG-Pt / ETCCコンプトンカメラ / 電子飛跡検出型ガンマ線コンプトンカメラ / 陽子照射 / 制動放射ガンマ線照射 / テクネチウム同位体 / コンプトンカメラETCC / Tc-95, Tc-96 / シスプラチン化合物 / プラチナ同位体 / ETCC / ナノ粒子ターゲット / テクネチウム95 / テクネチウム96 / Tc-99mの代替法 / Tc‐大環状キレート標識化合物 |
研究開始時の研究の概要 |
Tc-99mの代替としてTc-95(半減 期20時間)、Tc-96(4.3日)の利用を提案するとともに、分子標的法にテクネチウム同位体 を利用可能にするためにTc‐大環状キレート標識化合物の合成法の確立を目指す。そのため に安定的なTc-95、Tc-96の供給体制構築するために陽子照射の最適化、MoからのTcの分離・ 精製法および標識錯体化合物の合成法の開発、Tc-95, Tc-96からの高エネルギーガンマ線を観測するためにコンプトンカメラを用いた測定法の確立を目的とする。
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研究成果の概要 |
Tc-99m/SPECT診断法の代替として Tc-95をトレーサーとしてコンプトンカメラによる撮像による新しい核医学診断法の開発を行った。コンプトンカメラとして効率よくガンマ線を検出し高い位置分解能を有する電子飛跡検出型ガンマ線コンプトンカメラ(ETCC) 検出器をもちいた。本研究ではTc-95標識過テクネチウム酸溶液をラットに投与しETCCによるガンマ線の撮像をおこなった。得られた画像よりラットの肝臓近傍よりガンマ線が集中していることが確認されたが、ETCC撮像後のラットの臓器ごとのガンマ線測定よりTc-95の肝臓への集積が確認された。これにより本法が核医学診断に可能であることが確認された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により現在日本国内のみでも年間90万件以上の核医学診断に用いられているTc-99m/SPECT診断法に代替としてのTc-95をトレーサーとして電子飛跡コンプトンカメラ(ETCC)による撮像を用いる新しい核医学診断法の実現性を示すことができた。製造過程の障害で一時安定供給に不安のあったTc-99mであるが現在その供給は安定を取り戻している。しかし今後予想される中国、インドをはじめとする途上国の需要増大に現在のTc-99mの供給体制では対応は難しい。その際の相補的な役割を本研究のTc-95/ETCC診断法が果たすことが期待される。
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