研究課題/領域番号 |
20K12641
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90120:生体材料学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
沖田 ひとみ 東北大学, 大学病院, 助手 (30400451)
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研究分担者 |
伊藤 貴子 (斎藤貴子) 東北大学, 大学病院, 助教 (10375173)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 再生医療等製品 / 品質検査 / 生体材料 / エクソソーム / 体性幹細胞 / 品質試験 |
研究開始時の研究の概要 |
再生医療等で用いられる体性幹細胞は、組織の代替や細胞治療で頻用されている。しかしながら多くの場合が初代培養からの利用に限定されるため、細胞材料の標準化を進めるならば、細胞を用いる事なく機能に関する品質評価を迅速かつ正確に行える方法が必要と考えた。そこで着目しているのがエクソソームである。我々は細胞由来エクソソームを用いた細胞品質評価法を既に確立しており、本研究ではこの知見に基づき、細胞培養上清から分泌されたエクソソームの同定、解析により品質評価が行える方法を検証する。これが実現すれば品質が確保された継代細胞の有効活用も可能となり再生医療等製品の標準医療化に大きく貢献する事が期待できる。
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研究成果の概要 |
間葉系幹細胞(MSC)培養上清中に存在するエクソソームから細胞特性を解析するため、MSC培養中の細胞未分化能の維持特性および細胞生存率の経時観察を行った。さらに、それらの結果とMSC培養上清に存在するエクソソーム発現量の時間的変化との関係性を検討した。その結果、MSC細胞中のSSEA-3発現量と培養上清中のCD63,CD81で、培養開始から94時間後に変化が現れることが示された。このことから、培養上清に存在するエクソソームを解析することが、細胞を用いる事無く、迅速に行うことのできる品質評価法として、品質を満たした継代細胞の有効活用へと繋がると考える。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
多くの研究者は細胞株の持つ情報を信頼し、その細胞の性質がある程度保たれていることを信じ、研究を行う。しかし、特定の物質に対する細胞応答を解析したい場合などの実験を行う上で組織特異的なマーカーの発現や、遺伝子の発現が確認できないという状況に直面することがある。特に有限寿命のある細胞では品質検査に使用した細胞と同じ性質の細胞は入手できなくなることもあるため、細胞を用いる事なく分化能や機能に関する品質評価を迅速かつ正確に行える方法が必要である。さらにそれが実現すれば品質を満たした継代細胞の有効活用が可能となり、時間および経費の削減を通して再生医療等製品の標準医療化に大きく貢献する事が期待できる。
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