研究課題/領域番号 |
20K12676
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90130:医用システム関連
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
丸山 紀史 順天堂大学, 医学部, 准教授 (90375642)
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研究分担者 |
吉田 憲司 千葉大学, フロンティア医工学センター, 准教授 (10572985)
山口 匡 千葉大学, フロンティア医工学センター, 教授 (40334172)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 筋肉 / サルコペニア / 代謝異常 / 音響特性 / 糖尿病 / 脂質代謝異常 / 超音波 / インピーダンス / 骨格筋 / 健康寿命 |
研究開始時の研究の概要 |
健康寿命延伸のためには筋肉内環境変化の早期診断と適切な医療介入が重要である。本プロジェクトは、まず筋肉における音響情報を、ミクロレベルからマクロレベルまで計測し、骨格筋の組織学的変化(脂肪化・線維化)に対応した音響特性を明らかにする。目的とする技術は独立した2種モード仕様、すなわち基盤モード(筋肉自体の評価、サルコペニア対策)と発展モード(糖・脂質代謝機能の評価)から成り、各病状を反映する超音波特性を画像アルゴリズムへ展開することで実現される。以上、骨格筋環境に対する音響学的識別指標を創出し、健康寿命延伸へ向けた新たな画像診断法を構築する。
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研究成果の概要 |
筋肉のインピーダンスは、安定した計測が可能なパラメータであることが細胞や動物モデルの実験で明らかとなった。インピーダンスはコントロールに比べてサルコペニアでは低く、1.75Mraylがサルコペニアの検出に有用なcut off値であることが示された。また、インピーダンスはHOMA-IRや血中の中性脂肪ならびに総コレステロール値との相関を認め糖・脂質代謝異常を反映する新たなマーカーとしての役割を有すると考えらえた。一方、体外走査超音波によるRawデータには、筋肉の病的状態を反映した情報が含まれていることが示唆された。今後、病的状態の程度とパラメータについて、さらに詳細な検討が必要と考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本課題の成果によって、超音波診断装置によるサルコペニアや糖・脂質代謝疾患の診断やリスク例の拾い上げが可能となる。これは、検診レベルから病院での精密検査まで幅広い領域・分野で応用可能な技術である。最大の特徴は低負担で多くの生体情報を得ることができる超音波を基盤としていることにあり、コスト・普及の面でのアドバンテージは高い。疾患や高リスク群を効率的に拾い上げ個別化医療へ展開することで臨床プロセスの簡略・迅速化を実現し、医療経済上でも多大な貢献を示す。さらに予防医学の観点で具体的な生活指導指針の作成にも寄与したい。
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