研究課題/領域番号 |
20K12705
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90130:医用システム関連
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研究機関 | 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構 |
研究代表者 |
稲玉 直子 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 量子医科学研究所 先進核医学基盤研究部, 主幹研究員 (10415408)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | PET検出器 / 放射線検出器 / 検出位置分解能 / DOI検出器 |
研究開始時の研究の概要 |
PETによるがん検診は、PET薬剤からの放射線を検出しがんによる代謝異常で薬剤が集中している箇所を画像化する。PET検出器開発において、Depth of interaction (DOI) 検出とは検出器内での放射線検出位置を深さ(DOI方向)を含めた3次元で得る技術で、装置の感度と分解能の向上に寄与する。我々は4層分のDOI検出の開発に成功したが、検出器周縁部での分解能に問題が残っていた。乳がん用マンモPET装置において、フラットパネル型は通常のリング型に比べ低価格であるが検出器周縁部の性能の影響が大きい。本研究はここへの適応を目的に4層DOI検出器の周縁部分解能の改善を試みる。
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研究成果の概要 |
医療用画像診断装置であるPET装置の性能向上のため以前開発したDepth of interaction (DOI) 検出器において、画像ノイズとなり得る検出器の周縁部での性能劣化を本研究で解決することができた。DOI検出器とは、PET信号(放射線)の検出器内での検出ポイントを3次元で特定できるよう工夫された検出器であり、検出器内の反射材構造を最適化実験で見出した光学的に周縁部を分断する新たな構造にして周縁部の分解能を改善させた。周縁部での分解能の劣化はDOI以外の検出器でも起こることで、本手法が一般的な検出器に対しても効力があることも本研究で確認した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
PETは例えば被検者のがん細胞に取り込まれたPET薬剤から発するいくつもの放射線を検出器で捕らえ、飛来方向の特定から体内の薬剤位置(がんの位置)や濃度(活性度)を計算し画像化する。検出器は撮像範囲を囲うようリング状に配置したり2つの2次元配列で撮像範囲を挟んだりするが、本研究による検出器の周縁部の分解能改善により、隣り合う検出器の端どうしが担う空間での放射線検出による画質の劣化が軽減し、より正確な画像が得られることになる。
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