研究課題/領域番号 |
20K12731
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90150:医療福祉工学関連
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研究機関 | 愛知県立大学 |
研究代表者 |
河中 治樹 愛知県立大学, 情報科学部, 准教授 (90423847)
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研究分担者 |
小栗 宏次 愛知県立大学, 情報科学部, 教授 (00224676)
雨宮 歩 千葉大学, 大学院看護学研究科, 助教 (90778507)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 画像計測 / 排尿量推定 / 機械学習 / 排尿量計測 / 画像処理 / 尿量計測 / 深層学習 |
研究開始時の研究の概要 |
従来の重量式尿流量計は高価である上に自然な排尿状態での尿流量計測を実現しにくいため利用上に問題がある。また、検査用カップを利用した採尿そのものの手間や院内感染などのリスクに加え、利用する患者の尊厳を傷つけるなどの問題点が医療現場では指摘されている。そこで、本研究は泌尿器系の治療や診断に役立てるための画像による手軽な尿流計測(uroflowmetry)の実現を目的とし、患者の満足度(QOL)の向上を目指す。 ・ 深層学習による尿流量計測の実現(量、時間、速度、ねじれ、泡立ち等の推定)に向けた画像データベースの構築 ・ 病院や家庭のトイレで容易に計測できる仕組み・アルゴリズムの開発
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研究成果の概要 |
本研究は、衛生陶器内の排尿動画に関するデータベースを構築し、それに基づく深層学習によって流量および流率を推定することを目的とした。コロナ禍の影響で実験は2年延期されてしまったが、最終年度には実際のトイレでの測定実験を実施できた。 この実験により、弁鉢内の照明条件および撮影条件が明らかになるとともに、得られたデータセットを分析することで、画像内における尿の領域とカメラの設置位置・向きおよびその個数の条件についての情報、計測できた射出速度やその軌道および落下時間、流率の変化や非単調な流脈線など現実に起きうる排尿パターンと流量・流率の関係性を吟味できるデータが多数得られた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
循環器系の患者の術後体調管理や経過観察において尿検査とくに排尿量の検査を毎日行うことが診断のための重要な情報になっている。要介護者などで検査用容器に自分の尿を集めることが困難である場合には、看護師や介護者によって採尿を支援してもらうことになるが、そうした容器による採尿は医療現場において大きな問題となっている。容器などに付いた尿を通じて院内感染するリスクが内在しているだけでなく、看護師や介護者の作業負担やそれによって本人の尊厳が損なわれることも問題視されている。本研究では病院や自宅の一般的なトイレで通常の排尿をするだけで尿流計測できる原理の確立を目的としている。
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