研究課題/領域番号 |
20K12956
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分02030:英文学および英語圏文学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
井上 博之 東京大学, 大学院総合文化研究科, 准教授 (50780392)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 米文学 / 映画 / 西部 / カリフォルニア / 空間 / 小説 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では自然主義文学からハードボイルド探偵小説とフィルム・ノワール、多様な人種的マイノリティーの文学、実験的な現代作家までを見渡しながら、さまざまなイメージを投影されてきた20世紀カリフォルニアの文学・映画を分析対象とする。代表的なテクストの精読を通して、多種多様なテクストの重層的な網の目によって形成される特異な物語空間としてのカリフォルニアの姿を提示する。
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研究成果の概要 |
本研究はアメリカ合衆国の小説および映画におけるカリフォルニアの表象を考察するものである。カリフォルニア州はその地理的な位置づけもあいまって、さまざまな出自の作家によって描かれてきただけでなく、いくつかの物語のジャンルと特権的に結びついてきた点において、合衆国の文学史においても映画史においても複数のイメージを投影される空間として特殊な意義を担ってきた。自然主義文学から現代の小説・映画までを対象にして、多種多様なテクストの重層的な網の目によって形成される特異な物語空間としてのカリフォルニアの姿を提示する。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の根底にあるのは人間が物語を通してどのように空間や場所との関係を築いていくのかという問題意識である。今回の研究では小説・映画によるカリフォルニアの表象というテーマを研究全体を貫く大きな問題としたうえで、個々のテクストについてそれぞれ具体的な問題を設定し、空間の主題に着目しなければ見えてこないような側面を引きだして分析することを心がけた。その過程において個別の作品についての研究に加えて物語と空間の関係性についての考察を進めると同時に、とりわけ日本の米文学研究においては周縁的な位置づけをされているように思われる西部・カリフォルニアの作品について考えることの重要性を確認できた。
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