研究課題/領域番号 |
20K13039
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分02060:言語学関連
|
研究機関 | 同志社大学 |
研究代表者 |
田中 雄 同志社大学, 文化情報学部, 助教 (30802996)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
|
キーワード | 語種 / 和語 / 漢語 / 外来語 / 固有名 / 音声・音韻 / 日本語 / 言語理論 / 語種の区別 / 語種の特徴 / 固有名詞 / 国際ジャーナル / 国際学会 / 心理言語学実験 / コーパス / 漢字の読み / コーパス研究 / 国際学会発表 / 語彙層 / 日本語の音声的特徴 / 実験音韻論 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、和語・漢語・外来語などの異なる語種を併せ持つ日本語の語彙を研究対象とする。日本語の語彙が、各様の音声的特徴を持つ語種別の階層のような構造を成すとする「階層的語彙」の理論(Ito & Mester 1995)について、心理言語学実験や、コーパス・辞書データの分析を行うことにより、その妥当性を検証する。研究は、日本語の特徴を明らかにし、その理解を促進するだけでなく、英語をはじめとした異語種が混在する他の言語にも応用可能な言語理論の確立に貢献し、言語研究一般において大きな意義を持つ。
|
研究成果の概要 |
日本語は、和語・漢語・外来語などの異なる語種を併せ持つ。本研究では、コーパス(大規模な言語データ集)や実験を用いた調査により、各語種が持つ音の特徴を記述した上で、日本語話者が心理内で音声の違いに基づき語種の区別を行っているという事実を明らかにした。また、人名などの固有名も独立した語種のように固有の特徴を持つことを示した。これらの結果を理論的に分析してまとめ、複数の国際学術誌および学会にて発表した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
日本語が複数の異なる語種を併せ持つことは、日本語の大きな特徴の一つであり、言語獲得の観点から一般言語学研究においても長く関心を集めてきた。本研究では、新たな手法でこの問題に取り組み、母語話者による音声の違いに基づく語種の区別の実態を明らかにしたことで、日本語のより詳しい記述と言語一般の理論の発展に貢献した。またこの知見は、非母語話者に対する日本語教育に応用できる可能性を持ち、社会的な意義も持つ。
|