研究課題/領域番号 |
20K13089
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分02090:日本語教育関連
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研究機関 | 立教大学 |
研究代表者 |
小林 友美 立教大学, 日本語教育センター, 教育講師 (30842455)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 日本語教育 / 談話分析 / 相互作用 / 談話展開 / 教材開発 / 会話教育 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、日本語教育において、日本語学習者が相互作用を意識した会話をするための口頭表現能力の向上を目指した教材開発を目的としている。そこで、実際に学習者が遭遇する「情報収集の談話」(インタビュー、相談、初対面場面等)を収集し、談話展開や参加者の発話形式、印象評価等の分析を行い、母語話者と学習者の談話の展開方法の特徴を明らかにする。本研究では、主に「質問―応答」の発話連鎖が多く出現する「情報収集の談話」を分析し、学習者が会話参加者との相互作用を意識した会話ができるようになるための、新たな会話教育の可能性について提案をする。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、日本語学習者が相互作用を意識した会話をするための口頭表現能力の向上を目指した教材開発をすることである。会話場面は、「質問―応答」の発話連鎖が多く出現する「情報収集の談話」を取り上げる。小林(2017)では、【資料1】テレビのインタビュー番組、【資料2】大学広報紙のインタビュー取材、【資料3】学部大学生と留学生による就職活動の相談の談話の3種の談話を対象としたが、本研究では、新たに【資料4】初対面談話も対象とする。これらの異なる情報収集場面の談話を収集し、談話展開や参加者の発話形式、印象評価等の分析を行う。 2022年度の取り組みは、次の3点である。(1)日本母語話者と日本語学習者の初回面談話の収集を目的に、調査を実施した。(2)収集した談話を対象に、話題選択と話題展開について分析を行った。(3)分析結果を学会発表と雑誌論文で報告した。 (1)調査は2022年5月から7月に実施した。調査を実施するにあたり、所属校において調査実施許可申請書を提出し、承認を得た。母語話者と留学生を対象に調査協力者を募り、調査を実施した。調査内容は初対面のペアで15分間程度会話をしてもらい、録画、録音をして会話データを収集する。会話データは文字化を行う。その後、文字化資料と録画データをもとに、フォローアップインタビューを個別に行うというものである。 (2)収集した12資料の内、日本語母語話者と韓国人日本語学習者の資料を対象に、話題選択と話題展開の分析を行った。また、会話参加者がどのような意識で会話に参加し、その言語行動を取ったかについても着目して分析を行った。 (3)分析結果を韓国日語日文学会2022 年冬季学術大会において口頭発表し、その内容を加筆修正して、小林(2023)で報告した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
新型コロナウイルス感染拡大の影響と育児休業の取得で実施が叶わなかった調査を今年度、実施することができた。また、分析後、調査結果についても報告することができた。よって、「おおむね順調に進展している」と判断する。
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今後の研究の推進方策 |
今年度は、【資料4】初対面談話の日本語母語話者と韓国人日本語母語話者を対象に分析を行なったが、次年度はその他の国籍の日本語学習者の資料も対象に分析を行なう。具体的には、同じ学部生同士の共通性がある談話の中で、どのような相互作用が生じているのかを分析し、一定の傾向を解明する。また、その分析結果を日本語の会話教育に応用できるように検討してきたいと考えている。
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