研究課題/領域番号 |
20K13136
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分02100:外国語教育関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
劉 驫 九州大学, 言語文化研究院, 准教授 (00756223)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
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キーワード | 発音教育 / 教材開発 / 母音 / 子音 / 声調 / 知覚訓練 / 発音教材 / 補助教材 / インプットの頻度 / 中国語発音教育 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は日本語母語話者専用の発音補助教材の実現を目的として行われる。2020年度では、同じ大学で3つのクラスを対象として補助教材(試用版)を用いて知覚訓練を行い、1回だけ実施するクラスを実験群A、2回実施するクラスを実験群B、実施しないクラス(通常の授業内容)を統制群とする。また、教材の効果を確認するため、実験群Aと統制群の結果を比較する。また、最適なインプットの頻度を推定するため、実験群Aと実験群Bの結果を比較する。実験の結果をもとに、2021年度では教材の改良とともに、国内外の学会や研究会にて成果を発表し、専門家からの意見を求め、さらにオンラインで利用可能な形にする予定である。
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研究成果の概要 |
本研究は日本語母語話者専用の効果的な中国語発音教材の実現を目的として行われた。2020年度では、実験を行った結果、二音節声調前音節と後音節、舌面音、そり舌音、舌歯音など、相対的に難易度の高い項目において教材の有用性が認められた。2021年度では、結果をさらに分析し、教材のアップデートを行った。具体的には、複母音の問題数を68問から96問まで増やしたほか、舌面音・そり舌音・舌歯音については90問から120問まで増やし、より困難な項目を重点的に強化した。今後はアップデートされた教材を実際に教育現場で活用し、複母音、舌面音、そり舌音、舌歯音における学習効果について引き続き検証する予定である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の成果の学術的意義は、次の通りである。これまで多くの研究において有効性が示唆された知覚訓練は、未だ実施可能な形で中国語教育現場において活用されていない。特に日本語母語話者を対象とする中国語教育では、知覚訓練を取り入れた効果的な教材は国内外問わず見られないため、本研究の実施はこのような空白を補完できると考えられる。 次に、本研究の社会的意義として、中国語教育の現場に良質な発音教材を提供できることが挙げられる。九州大学のみならず、本研究の成果は九州中国学会や中国語教育学会などにおいても紹介されており、中国語教育関係者や学習者に無償で利用していただけるため、その波及効果が大いに期待できる。
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