研究課題/領域番号 |
20K13139
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分02100:外国語教育関連
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研究機関 | 北海道武蔵女子短期大学 |
研究代表者 |
大木 七帆 北海道武蔵女子短期大学, その他部局等, 講師 (90846734)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 語用論的能力 / 語用論的定型表現知識 / 誘出模倣課題 / パフォーマンステスト / 定型表現知識 / 語用論的定型表現 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は,言葉の適切さに関わる「語用論的能力」測定のための学習管理システム拡張機能を開発し,効率的に語用論的能力を向上させられる学習システムのあり方を模索することを目標としている。具体的には,(1)日本人英語学習者の語用論的定型表現(例,Can I...?)産出能力測定のための誘出模倣課題を学習管理システム上で開発し,(2)開発した誘出模倣課題を用いた実証的研究を行い,テストとしての信頼性,妥当性,実用性を検証する。さらに実証研究の結果から,(3)段階的なフィードバックを学習管理システム上で行えるように予備調査を実施することで,指導と測定の両面を兼ね備えた学習管理システムの構築を目指す。
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研究成果の概要 |
2021年度は,外国語学習環境における英語学習者の語用論的定型表現知識測定方法の開発を目的とし,誘出模倣課題モジュールを利用した大学生英語学習者68名の録音データを収集した。録音データは,日本人大学英語教員3名によって採点され,パフォーマンステストとしての信頼性,妥当性,実用性を検証した。この結果を基に,2022年度には大学生英語学習者17名を対象に、同モジュールを用いたメタ語用論的フィードバックを伴う指導を実施した。参加者の語用論的定型表現知識は事前,指導事後,および事前,遅延事後測定間で向上していることが明らかとなり,語用論的指導における誘出模倣課題の応用可能性を支持する結果となった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
語用論的定型表現の指導と測定は,外国語学習環境において重要な課題であるが,第二言語学習環境と比較するとその検証は十分にされているとは言い難い。また,誘出模倣課題を含めた語用論的能力の測定方法の確立も課題となっている。本研究で開発した語用論的定型表現知識誘出模倣課題は,オンライン上でその知識測定と結果に基づく段階的な語用論的指導を可能とするものである。2つの調査(実証研究,指導)結果から,本研究で開発した誘出模倣課題の信頼性,妥当性,実用性が確認されており,今後はこの形式を用いた語用論的知識の測定と指導が高等学校や大学教育レベルで広く普及されることを望む。
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