研究課題/領域番号 |
20K13282
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分04030:文化人類学および民俗学関連
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
中空 萌 広島大学, 人間社会科学研究科(国), 准教授 (60790706)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 法人格 / 自然の権利 / 多種民族誌 / 法人類学 / 環境法 / インド / 自然 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、ガンジス川など自然の存在物に法的な人格を認める、現代インドの一連の裁判と関連する国家プロジェクトへの法人類学的な調査を通じて、自然環境と社会の法がいかに相互構成しているのかを明らかにすることを目的とする。現代インドでどのようにこの法がつくられたのか、幅広い関係者への聞き取りを通じて明らかにするとともに、人間以外の存在(水や生きもの、インフラストラクチャー)がどのようにその過程に介入したのかを民族誌的調査をとおして考察する。法哲学、生態学、環境倫理学などの成果も視野に入れながら、人間以外の存在を「主体」とみなす法の可能性について、文化人類学の立場から新たな視点を提示したい。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、ガンジス川など自然の存在物に法的な人格を認める、現代インドの一連の裁判と関連する国家プロジェクトへの法人類学的な調査を通じて、 自然環境と社会の法がいかに相互構成しているのかを明らかにすることである。 今年度は奄美大島において自然の権利訴訟をめぐる裁判(アマミノクロウサギ訴訟)について原告団や弁護士の方々にインタビューを行うと同時に、現在進行中の嘉徳浜の護岸工事をめぐる訴訟と自然の権利訴訟の関係について、現地で参与観察調査を行った。その結果、自然の時間、法の時間、インフラの時間という複数の「時間」の翻訳という、自然の法則と人間の法の関係を考える上で重要な理論的視点を得ることができた。 さらにこれまでの数年間の理論的・経験的研究をもとに、East Asian Science, Technology, and Society: An International Journalに論文を掲載したほか、Routledgeから共著でLife, Illness, and Death in Contemporary South Asia: Living through the Age of Hope and Precariousnessを出版した。また日本法社会学会、創生法学研究会、「自然の権利の理論と制度」研究会などで発表を行い、法学と文化人類学の対話について問題提起を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
自然の権利をめぐってインドでフィールドワークを行うことができなかったが、奄美大島で調査を行い、自然の法則と人間の法の関係をめぐる新たな問いと視点を得ることができた。
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今後の研究の推進方策 |
新型コロナウィルス感染症をめぐる状況も落ち着きを見せているため、次年度以降は奄美大島での調査を継続すると同時に、インドでのフィールドワークを再開する予定である。自然の権利をめぐるダイナミックな多地点的調査を通して、自然の法則と人間の法の関係について、新たな視点を見出したい。
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