研究課題/領域番号 |
20K13758
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分08020:社会福祉学関連
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研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
久米 裕 秋田大学, 医学系研究科, 教授 (40638269)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | フレイル / 高齢 / ライフスタイル / 概日リズム / 認知症 / 予防 / 高齢期 / コミュニティ活動 / 社会福祉 / リハビリテーション |
研究開始時の研究の概要 |
フレイル状態にある高齢者は認知症を発症する高いリスクを有しているため、フレイル早期発見とそれを改善する有効な実践法の確立は、超高齢社会の下、社会福祉領域の重要課題である。地方自治体とのフレイル予防研究を通して、フレイル状態から改善する事例が確認されているが、その効果量には個人差が生じている。本研究ではフレイルの改善に寄与する要素をライフスタイルの変容という視点から解明する。 研究成果から①これまで継続されてきたフレイル予防事業がより有効な実践へと反映されること、②少子高齢化がもたらす地域の緊急課題である社会保障費を抑制するための良質な介護・高齢者福祉サービスの確立に寄与する効果が期待される。
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研究成果の概要 |
研究目的はフレイル状態から回復した高齢者における概日リズムまたはライフスタイル構成要素を明らかにすることであった。2020年~2022年に収集されたデータのうち分析対象は75名であり、フレイル改善群12名、維持群53名、悪化群10名に分類された。維持群を基準とした多項ロジスティック回帰分析の結果より、改善群では介入前における日間安定性(Interdaily Stability:IS)が関連因子として抽出された。また、悪化群では最も活動性が低い連続する 5 時間の活動量平均値(L5値)と最も活動量が高い連続する10時間の活動量平均値(M10値)が抽出され、フレイル状態の変化との関連が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の学術的意義は、これまで継続的に検証されてきた高齢期の概日リズムに関する新たな知見を応用しながら、フレイル状態の回復に寄与するライフスタイルの構成要素について、社会福祉学・リハビリテーション科学・時間生物学を組み合わせた複合的な観点から明らかにできる点である。また、本研究の成果はフレイル予防事業の整合性を図ることであり、高齢者個人や地域特有のライフスタイルを考慮した高齢者主体のコミュニティづくりへとつながる。コミュニティ活動は高齢者が住み慣れた地域で元気に安心して暮らし続ける社会的役割を担うのみならず、介護・高齢者福祉を含む社会保障費の抑制まで波及する効果が期待され社会的意義も大きい。
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