研究課題/領域番号 |
20K14057
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分09060:特別支援教育関連
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研究機関 | 豊岡短期大学 |
研究代表者 |
渡辺 隼人 豊岡短期大学, その他部局等, 講師 (40815982)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 自閉スペクトラム症 / 聴覚情報処理過程 / 聴覚過敏 / 聴覚鈍麻 / 脳磁図 / 脳磁計 / M100 / dSPM / 聴覚情報処理 / N100m / 聴性誘発磁場 / 感覚過敏 / 感覚鈍麻(鈍感性) |
研究開始時の研究の概要 |
感覚過敏性や感覚の鈍さが診断基準の一つである自閉スペクトラム症を持つ人の特に聴覚における過敏性/鈍さの神経基盤について研究を行う。通常、聞こえた音に対して自動的に脳が行うフィルタリングやウェイティング(重みづけ)が自閉スペクトラム症では行われないとする神経基盤モデルを考案した。このモデルを実証するため、脳磁計を用いて様々な音を聞いた際の自閉スペクトラム症の脳活動を計測する。最終的には、解明した神経基盤に基づいて、自閉スペクトラム症にとって望ましい音環境を考案・提供することを目指す。
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研究成果の概要 |
自閉スペクトラム症における「聞こえ方」の特性を明らかにするため、脳磁計(脳活動を計測する機械)を用いて音を聞いているときの脳活動を計測し、解析手法を確立した。 dSPM法という解析手法を用いることで、従来の報告よりも良い精度で脳活動を観察できることが分かった。特に、知能が高く、自閉スペクトラム症を持つ成人の方では、脳の左半球におけるフィルタリング機構(入ってくる音を「重要性」に応じて振り分ける機構)の働きが低下している可能性を示唆する結果を観察するうえで、この手法は有効であることが分かった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
自閉スペクトラム症を持つ方は、聴覚の過敏性と鈍感さを同時に示すことがありますが、この原因の一つとして、左脳での音の振り分けシステムの異常があることを発見しました。特に、この異常を検出するのに望ましいデータ解析手法を検証・発見しました。 脳磁計を用いて、短時間音声を聴くだけで、聴覚過敏性などの問題を定量的に評価できるようになる可能性があります。今後、さらにデータ解析を進めます。
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