研究課題/領域番号 |
20K14064
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分09060:特別支援教育関連
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研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
三浦 巧也 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (70735357)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 女子高校生 / 発達障害 / 援助志向性 / 協同学習 / 自己肯定感 / 心理的柔軟性 / 協同活動 / 学校適応 / クラスベース / 支援方法 / メンタルヘルス / 特別支援教育 / 教育相談 / 生徒指導 |
研究開始時の研究の概要 |
近年、発達障害のある女子特有の新たな生き方が社会的に模索され始めたが、有効な支援方法が確立していない事が大きな学術的課題となっている。 発達障害のある女子高校生に対して学校適応を促進する支援体制・技法を新規開発し実施すれば、学校生活上で、彼女らがより自分らしく過ごしやすくなるかという問いを検証する必要があると考えた。 そこで本研究は、発達障害のある女子高校生を対象に、彼女らの学校適応を支えるための支援体制・技法の構築を目標とした『発達障害のある女子高校生に対する学校適応支援ガイドブック』を新規開発し、その有効性・運用性を検証する。
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研究成果の概要 |
本研究は、発達障害(その可能性)のある女子高校生が自己肯定感を滋養することで学校適応が促進されるように、新たな手法・技法を創造することである。 そこで、発達の特性上における困難さがある生徒と、援助志向性がある生徒をマッチングさせたグループ活動による心理濃教育を実施し、心理的柔軟性への理解と気づきが向上することを検証した。その結果、発達障害に起因する困難さが高い生徒は、援助志向性が高い他者との関りによって、自分の思考に巻き込まれ、思考が意識よりも優位に立ち、行動に大きな影響を与えるといった認知的フュージョンに対する心理的柔軟性を向上させ、新たな自己の内側への気づきを高める効果があると推察された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ASDに起因した困難さがある高校生に対して、無理やり他者を交わることを強いる支援は、失敗体験を積み重ねる危険性をはらんでいる。しかしながら、他者との関りが彼女らにとって成功体験、つまり他者に関わってもらってよかったと思える体験を増やしていくことができれば、メンタルヘルスの向上に寄与すると推測された。 そこで本研究において、援助志向性が高い生徒とマッチングしたグループによる心理教育を実施することにより、認知的フュージョンに対する心理的柔軟性を向上させ、新たな自己の内側への気づきを高める効果があることが推察され、新たな支援手法・技法が成果として確立されたことは、学術的・社会的意義があったといえる。
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