研究課題/領域番号 |
20K14108
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分09070:教育工学関連
|
研究機関 | 福井工業高等専門学校 |
研究代表者 |
大和 裕也 福井工業高等専門学校, 環境都市工学科, 講師 (70831220)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
|
キーワード | 可視化ツール / 防災教育 / 体験型防災訓練 / グループディスカッション |
研究開始時の研究の概要 |
ミックスドリアリティ(MR)は最先端の科学技術であり,建物を3Dモデルで作成するため状況変更が容易で,画面に触らずに操作できるジェスチャー操作による体験型の防災訓練が可能である.また,MRを活用することで,防災訓練を行う際の児童の学習意欲も高いと考えられる.本研究は,児童に対するMRの防災教育への有効性を明らかにするため,科学技術(MR)と防災教育の融合で実現化する体験型防災訓練システムの開発を目的とする.
|
研究実績の概要 |
2023年度は,ある程度開発が完了していたMRを活用した消火訓練の精度をさらに向上させるための開発を行った.ジェスチャー操作による消火訓練の有効性を小学校で実施検証するため,福井高専学生を対象に消火訓練の模擬実験まで完了することができた.今後,小学生を対象に消火訓練を実施する予定である. 本研究では,MRを用いた体験型防災訓練の効果を明らかにするため,福井県内の小学校を対象として防災訓練を実施した.ヘッドマウントディスプレイ(HMD)を用い,防災訓練のシミュレータを開発し児童がグループで話し合いながら避難路や煙からの回避方法など火災時における避難行動を検討させ,グループ学習の効果を検証した. まず,体験型防災訓練のシミュレータの開発を行った.シミュレートに必要な,小学校全体の3Dモデルを作成した.次に,シミュレーションを行うためのカメラワーク,煙の流れを視認するためのシステム開発を行い,HMDへの移行を行った.3Dモデルの作成はSketchUp,システム開発は汎用ゲームエンジンであるUnity3Dを用いた.次に,児童を対象としてグループ学習の有効性の検証を行った.仮想空間での体験型防災訓練を実施し,危険性が高い教室や部屋がある場合の回避方法をグループで話し合いながら避難行動を確認させた.また,部分的に煙を発生,その区間は体勢を低くさせ,火災時における避難行動を身に着けさせるようにした. 本研究の結果として,実際にゲーム感覚で操作することによりモチベーションを高く持ち,能動的に行動できたと考える.さらに,グループ学習を行うことにより,メンバー間で知識のインプット・アウトプットがあった.これより,グループ学習では能動的な活動が期待できると考える.また,大きな負担もなく避難行動についての理解を深めることができることが分かった.その結果を一部に含む論文が国際誌に掲載された.
|