研究課題/領域番号 |
20K14115
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分09080:科学教育関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
長沼 祥太郎 九州大学, 未来人材育成機構, 講師 (40826096)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 理科離れ / STEM教育 / 科学教育 / 尺度開発 / オンライン調査 / STEM / 科学的リテラシー / 混合研究法 |
研究開始時の研究の概要 |
これまで、科学への興味を規定する要因に関して多くの研究がなされ、「学校要因(指導法等)」「社会的要因(ジェンダー意識等)」「個人的要因(科学的能力等)」等の影響が示唆されてきた。しかしながら、科学嫌いや科学への無関心が生じるプロセスは十分に明らかになっていない。このプロセスが明らかになれば、学年進行による理科・科学への興味の低下(「理科離れ・科学離れ」)への解決策をより明確に打ち出すことが期待できる。以上から、申請者は科学への興味の変容・減衰に至るプロセスを明らかにすることを通して、「理科離れ・科学離れ」した層が科学に興味を持つことのできる介入のあり方に関して示唆を得ることを目指す。
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研究成果の概要 |
研究1の成果は、科学嫌いにはいくつかのタイプがあると想定していたものの、実際には「計算」が嫌いな学習者は「抽象的な概念」や「生活と無関係な内容」も嫌いであると言ったように、要素ごとの関連性が強いということであった。研究2の成果は、科学嫌いになっていく過程においては、多くの場合、科学に対しての理解度の低下を経由しているということであった。研究3の成果は、高校3年生の6ヶ月間に関しては、STEM以外の活動への興味の向上がSTEMへの興味の減衰に与える影響は確認されなかった。これらに加え、尺度開発等も行なった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
学術的な意義としては、1)理科離れした場合、「抽象的な概念を用いる」「実験における失敗」「生活との非関連性」に対して全体的に否定的な態度をとっていること、2)認知的要素である「理解」を経由して情意面に影響を与えることが多いこと、3)他の分野への興味の向上によりSTEMへの興味が抑制されるという現象は見られなかったこと、を明らかにしたこと、である。。 社会的な意義としては、A)理科離れを解決する上で注目すべき要素が見つかったこと、B)認知的要素に注目することが有効である可能性が示唆されたこと、C)他の分野への興味の向上の影響を当面は考える必要がないこと、があげられる。
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