研究課題/領域番号 |
20K14199
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分10030:臨床心理学関連
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研究機関 | 東京未来大学 |
研究代表者 |
野中 俊介 東京未来大学, こども心理学部, 講師 (90821736)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | ひきこもり / 認知行動療法 / 機能 / 機能論 / 社会的交流 |
研究開始時の研究の概要 |
ひきこもり状態にある人はそのタイプ多が様であるため,心理学的支援においては,ひきこもりの改善を促すアプローチが効果的なタイプとそうでないタイプに分かれると考えられる。その一方で,これまでの心理学的研究においては,これらのタイプが明らかにされていないことに課題がある。この課題を解決するために,代表的な心理療法の1つである認知行動療法的観点から整理すると,個々人にとって「ひきこもり」が生活上どのような役割をもつかという「機能」の変化に焦点を当てる必要がある。そこで本研究においては,「ひきこもり機能」タイプを特定し,その変化が「ひきこもり改善プロセス」に及ぼす影響を明らかにすることを目的とする。
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研究成果の概要 |
「ひきこもり」が自身にとってどのような役割(意味)によって維持されているのか,という「ひきこもり機能」とその変化を明らかにすることを目的とした。ひきこもり経験のある方に協力を依頼し,研究1においては70名,研究2においては416名(加えて,半構造化面接を用いた予備調査7名)の回答を分析対象として,ひきこもり機能をアセスメントする尺度を作成した。1年間の前向き調査を行った研究3の結果,ひきこもり機能タイプが1年後の主観的機能障害を予測する可能性が示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
従来,ひきこもりのアセスメントにおいては,なぜその人がひきこもり続けているのか(ひきこもらざるを得ないのか)という「ひきこもり機能」の体系的なアセスメントにほとんど焦点が当てられていなかった。本研究の結果,ひきこもり機能タイプが将来の生きづらさと関連することが示された。この結果は,ひきこもり状態にある人のうち,どのような場合に精神的健康が悪化しやすく,どのような場合に悪化しづらいのかという個人差を理解するために役立つ可能性がある。
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