研究課題/領域番号 |
20K14215
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分10030:臨床心理学関連
|
研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
菅原 大地 筑波大学, 人間系, 助教 (10826720)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
|
キーワード | テーラーメイド / 認知行動療法 / プロセス・ベースド・セラピー / パーソナリティフィット / アプリケーション / 個別最適化 / Process Based Therapy / インターネット認知行動療法 / 治療の最適化 / エビデンスベースドメディスン / Process-Based Therapy / 抑うつ / モバイルヘルス / 機械学習 / 統合的心理療法 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,スマートフォンで多様な認知行動療法の技法を体験できるアプリケーションを開発する。開発したアプリケーションを用いて,効果検証を行う。比較的大規模な介入を行い,アプリケーション利用者の特性(性格や症状)と認知行動療法の技法の相性を検討し,どのような治療法が最も治療効率が高くなるかを検証する。検証したモデルに従い,テーラーメイドの治療を行う群と,自由に治療技法を選択する群に分けて効果検証を行い,治療効果の差について検討する。
|
研究成果の概要 |
本研究では,参加者(クライエント)ごとにアカウントを発行し,個別にオンライン介入できるウェブアプリ(T-CBT)を開発し,その効果とパーソナリティ(または症状)との適合を検討した。一連の研究によって,パーソナリティによって奏功する治療技法があること,短期間の介入でもオンライン介入の効果があること,個別最適化を目指すために症状の変動だけでなく,その意味や機能に着目する必要があること,特定の精神障害を有する者に対しても効果があることが示された。以上の結果によって,個別のオンライン介入の治療効果が明らかとなっただけでなく,臨床実践にビッグデータ解析を生かすための工夫を見出すことができた。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
従来の認知行動療法の介入研究では,特定のプログラム(パッケージ)を作成して,その効果の平均値の変動で効果の有無を判断することが多かった。それに対して,本研究では個人最適化するためのツール(ウェブアプリ)を開発し,個々人のパーソナリティや症状によってどの程度効果が異なるかを検証した点は学術的な意義が大きい。このようなアプリケーションがネイティブアプリとして容易にダウンロード出来るようになれば,国内のメンタルヘルスで悩む人々に対して,個別に最適な心理療法を提供できるようになる。収集したビッグデータを機械学習にかけることで,その精度をより高めることができると考えている。
|