研究課題/領域番号 |
20K14216
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分10030:臨床心理学関連
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
田口 佳代子 千葉大学, 子どものこころの発達教育研究センター, 特任助教 (50836921)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 身体症状症(慢性疼痛) / 認知行動療法 / 家族認知行動療法 / 慢性疼痛 / 身体症状症 / 高齢者 / 家族療法 |
研究開始時の研究の概要 |
慢性疼痛の高い罹患率は本邦含め世界的に問題となっており、特に高齢者の占める割合は大きい。認知行動療法はそうした認知や行動から形成される悪循環の改善を目的とする心理療法であり一定の効果が示されている。しかし、年齢や痛みの種類など、患者のタイプに応じた認知行動療法の研究は未だ不十分である。そこで本研究は慢性疼痛患者の多くの割合を占める高齢者に焦点をあて、有効な治療法として家族認知行動療法(Cognitive Behavioral Family Therapy:CBFT)を開発し、患者への単独治療介入よりも慢性疼痛症状の改善がみられることを検証する。
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研究成果の概要 |
本研究の目的は、遠隔家族認知行動療法 が慢性疼痛患者において、通常治療群と比較して、簡易疼痛評価尺度 (BPI) と QOL を改善できるかどうかを検証することを目的とした。プログラムは合計 10 セッション実施され、各セッション時間は 60~80 分であった。8人の疼痛患者とその家族がこの研究に登録され、プログラムに参加しました。介入群には 4人の患者 (59.5歳 ± SD 13.6、男性 25%)、対照群には 4人の患者 (44.25歳 ± SD 7.53、男性 50%) が参加しました。BPI は介入群で 0.75 、対照群で 0.37減少したが、両群の変化量の差は有意ではなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、患者自身の痛み治療にとどまらず、家族も患者への対処スキルを向上させることで双方のストレスを軽減する可能性がある。その結果、疼痛治療の有効性の向上と、治療効果の維持に貢献するものと考える。また、試験にあたり家族認知行動療法のプログラムを汎用性の高いワークブックとして公開することで、等質の治療の流布にも寄与しうると考える。本研究はデザイン上の問題があり、期間内に目標症例数を募集できなかったため中止となったがプログラムの質や満足度は高く、家族とともに実施することの意義も報告された。今後は、家族がともに実施しやすいプロトコルを検討し、適切なサンプル数にて有効性を再評価する必要がある。
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