研究課題/領域番号 |
20K14234
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分10030:臨床心理学関連
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研究機関 | 同志社大学 |
研究代表者 |
毛利 真弓 同志社大学, 心理学部, 准教授 (70780716)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 性問題行動 / 性暴力 / 子どもの性犯罪 / 性犯罪 / 性問題行動を持つ子ども / 専門家研修 / 性問題行動に対応する専門家のニーズ / 性問題行動に対応するための知識とスキル / 性問題リスクアセスメント(少年) / 犯罪加害者 / 専門家育成 |
研究開始時の研究の概要 |
近年、性暴力加害者に対する積極的介入が行われるようになりつつあるが、日本には性暴力行動の理解と対応に関する基本的知識や態度を身に付ける学習資源や機会が豊富とは言い難く、ワークブックを盲目的にあるいは歪めて導入するような事態も散見される。 本研究は、学会作成のガイドラインやオンライン研修など国外の取組を参考にしながら、日本の現状に即した実践家向けの必定十分な学習内容は何かを整理し、教材と研修カリキュラムを開発するとともに、その効率的な学習形式(媒体・頻度)を明らかにする。 本研究により、性暴力行動を扱う日本の専門家の基礎能力の向上と、介入そのものや効果検証の水準を向上させることが期待できる。
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研究成果の概要 |
性暴力を扱う専門家向けの学習機会が少ないことを問題意識とし,ヒアリング調査等の上,子どもの性問題行動を扱う専門家を対象として①性問題行動をした青少年のアセスメントツール(YNPS)の翻訳と研修の実施,②性問題行動の理解や介入に関する基礎知識を網羅した学習資源(DVD教材:16本の動画)の作成を行った。DVDはわかりやすく理解が深まったという感想を得られたほか,視聴前後に性問題行動を持つ者への否定的態度(性問題行動を持つ人への態度尺度ATS-21)が有意に減るなど学習効果があったことが示唆された。研究には多くの専門家が参加してくれており,ニーズの高さと本研究の学習資源の意義が確認できた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の目的は、青少年の性的問題行動に対応する専門家が適切な初期対応・関係機関へのリファー・再犯防止のための効果的な介入を行えるようになるための基礎知識を網羅した学習教材を開発することであった。研究には学校・児童福祉・司法(加害者支援・被害者支援)・医療と広い領域の専門家が参加し,その多くが「理解が深まった」と肯定的な感想を述べたほか,性問題行動を持つ人への態度を測る尺度(ATS-21)において否定的な態度の有意な減少がみられ,学習資源の効果が確認できた。動画は研究終了後無料で公開される予定であり,性問題行動に適切な対応をしたい専門家に対して広く啓蒙を続けることができる資源が開発できた。
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