研究課題/領域番号 |
20K14284
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分11010:代数学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
越川 皓永 京都大学, 数理解析研究所, 助教 (10791452)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 数論幾何学 / コホモロジー / 志村多様体 / Langlands対応 / p進Hodge理論 / 対数的幾何学 / プリズマティックコホモロジー / K3曲面 / 局所対称空間 / 保型表現 / 被覆群 / 対数的幾何 / 超ケーラー多様体 / 局所Langlands対応 / Hodge標準予想 / p進Hodge理論 |
研究開始時の研究の概要 |
代数幾何学の手法を駆使することで, 整数論的問題の解決を目指すのが数論幾何学である. 本研究では特にコホモロジーと呼ばれるタイプの不変量について研究を行う. 近年Scholzeを中心に, p進Hodge理論と呼ばれるコホモロジーについての研究分野や志村多様体と呼ばれる特別な幾何的対象についての研究が大きく進展している. 本研究はこのような研究をさらに推し進めるものである. 最新の理論の適用できる範囲をさらに広げ, 志村多様体などのコホモロジーについてより詳しい分析を行う.
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研究成果の概要 |
数論幾何学とは幾何的な視点を用いて整数論を研究する分野である。本研究課題ではコホモロジーと呼ばれる不変量を中心に調べた。例えば、志村多様体と呼ばれる整数論的に重要である幾何的対象について、コホモロジーのある部分が0になるという定理を証明した。これには整数論的応用(Langlands対応)があることが知られている。また、K3曲面の自己積という興味深い幾何的対象について、Tate予想や標準予想という古くから知られている問題で貢献した。さらに、素数pに特化したコホモロジーの理論であるp進Hodge理論において、近年導入されたプリズマティックコホモロジーの対数版を導入し、その基礎理論を構築した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
志村多様体では予期されていなかった成果を挙げるとともに、FarguesとScholzeとの局所Langlands対応の幾何化プログラムとの関係性を指摘することとなり、国際的にも大変な反響を得た。p進Hodge理論では対数的プリズマティックコホモロジーの基礎理論を構築し、国内外の研究者からもすでに用いられる理論となった。また、K3曲面に関係する特別な場合でのみであるが、古くから重要視されている代数幾何の予想について貢献することができた。これらの成果は学術的意義も十分にあると考えられるだけでなく、現在あるいは今後の国内外での研究を促進するような成果であったといえる。
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