研究課題/領域番号 |
20K14393
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分13020:半導体、光物性および原子物理関連
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研究機関 | 国立研究開発法人情報通信研究機構 |
研究代表者 |
逵本 吉朗 国立研究開発法人情報通信研究機構, 未来ICT研究所量子ICT先端開発センター, 研究員 (80807470)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 量子光学 / 量子情報 / 量子通信 / 量子情報処理 / 単一光子 / パラメトリック下方変換 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、非常に高い繰り返し周波数(GHzオーダー)の励起レーザーを用いた場合にも、高い干渉性を有する量子もつれ光子対が生成できる手法を新規開発する。まず、高い時間分解能を有する光子検出器を用いることで、量子もつれ光子対の干渉性が高められることを実験的に実証する。次に、励起レーザーのスペクトルを制御することで、さらに高い繰り返し周波数(10GHz以上)の励起レーザを用いた場合にも、高い干渉性の量子もつれ光子対が得られることを実験的に実証する。
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研究成果の概要 |
本研究では、まずパラメトリック下方変換(SPDC)で生成した光子対の可干渉性に対して(1)励起レーザーの繰り返し周波数、(2)光子検出器の時間分解能の影響を取り入れた理論モデルを構築した。数値シミュレーションを実施した結果、GHzオーダ―の繰り返し周波数であっても、光子検出器の時間分解能が高ければ、干渉性の高い光子対が得られることが明らかになった。次に、繰り返し周波数3.2GHzで光子対を独立に2対生成し、それらの間の二光子干渉を観測した。その結果、0.88±0.03という古典限界を大きく超える明瞭度が得られ、独立に生成した光子を用いた二光子干渉実験におけるクロックレートの世界記録を更新した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
自発的パラメトリック下方変換で生成した量子もつれ光子対は、量子通信の重要なリソースである一方で、高いクロックレートの励起レーザを用いて生成すると干渉性が劣化するという問題を抱えており、応用の幅が大きく制限されていた。本研究では、この問題を解決し、高い干渉性を有する量子もつれ光子対生成の超高速生成を実現した。
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