研究課題
若手研究
近年、ALMAによる高解像度の撮像観測によって、惑星の誕生現場である原始惑星系円盤に様々な構造が明らかになってきた。特に、リング構造が多くの円盤で観測され、このようなリングが惑星形成へとつながる可能性が指摘されている。惑星形成の最初のステップは、星間空間にあるミクロンサイズの小さなダストが衝突合体し、ミリメートル以上のサイズへと成長する過程である。このダスト成長過程がリング上で起こっているのかを観測的に調べるため、ミリ波の散乱偏光観測とそれに基づく輻射輸送計算を行う。本研究で円盤におけるダストサイズと乱流分布を明らかにしていく。
原始惑星系円盤におけるダストの成長過程について、ALMA望遠鏡やVLAといった電波望遠鏡によるダスト連続波観測とダストの付着成長シミュレーションを行い、惑星形成の初期段階を観測と理論の両面から明らかにした。また、近年ALMAなどで観測されているリングの形成メカニズムの一つとして、ダストの成長前線を提案するに至った。
惑星形成の初期段階が従来考えられていたよりも大幅に早く始まっていることを提唱した。従来、惑星形成は中心の恒星への質量降着がほとんど終了し、原始惑星系円盤の静かな段階からゆっくりと始まると考えられていたが、本研究によって、惑星形成の始まりは、恒星の形成と同時期が始まっている可能性を示した。本研究は、惑星大気の主成分を決定する段階や、水のようなハビタブルな惑星がどのように形成されるのかといった、生命の起源にも大きな影響を与える。
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すべて 雑誌論文 (8件) (うち国際共著 8件、 査読あり 8件、 オープンアクセス 8件) 学会発表 (5件)
The Astrophysical Journal
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