研究課題/領域番号 |
20K14563
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分17030:地球人間圏科学関連
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研究機関 | 北海道大学 (2021-2022) 東京大学 (2020) |
研究代表者 |
山中 悠資 北海道大学, 理学研究院, 講師 (60815108)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 津波 / 地震 / 波源推定 / 断層モデル / 非線形性 / 観測波形 / インバージョン / 水槽実験 / 数値実験 / 波の非線形性 / 逆解析 / 沿岸観測記録 |
研究開始時の研究の概要 |
津波の波形や痕跡が観測された場合には(以下、観測記録)、観測記録に基づき津波の波源を推定することができるが、波源の推定精度はどのような観測記録を用いたのかによって大きく異なる。本研究ではまず水槽実験及び数値実験に基づき、津波の波源・伝播・氾濫に関する定量的なデータとそれらの観測記録を生成する。その観測記録をデータセットとして用いて波源を推定することで、波源の推定精度を定量的に評価するとともに、波源推定技術の高度化に取り組む。
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研究成果の概要 |
本研究では沿岸観測記録を用いた津波の波源推定手法の高度化を念頭に置きながら,水槽実験や数値実験に基づきその波動特性を精緻に分析し,津波の非線形効果を定量的に評価した.その結果を踏まえ,津波の非線形効果を考慮しながら実津波イベントの波源推定を実施した.非線形効果を考慮せずに推定された波源による津波と比較して,それを考慮して推定された波源による津波は観測記録をより妥当に再現できることを示した.また,非線形効果を考慮せずに津波の波源を推定すると,波源の規模が過小に評価される可能性があることがわかった.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では,沿岸域で観測された津波波形に基づく波源推定を,津波の非線形効果を考慮しながら実施するとともに,その考慮の有無が推定波源にどのように影響するのかを評価した.本研究の成果により,実津波イベントにおいて非線形効果を考慮せずに推定された津波波源を再評価する余地が残されていることが示された.また本研究の成果により,沖合津波観測網が整備される以前に発生した津波イベントにおける波源推定精度が大きく向上する可能性があり,歴史津波イベントの解明や津波防災が進展・高度化することが期待される.
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