研究課題/領域番号 |
20K14582
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分17040:固体地球科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人防災科学技術研究所 |
研究代表者 |
太田 和晃 国立研究開発法人防災科学技術研究所, 地震津波火山ネットワークセンター, 特別研究員 (20758586)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 南海トラフ / スロー地震 / 微動 / モニタリング / 沈み込み帯 / 地震波解析 |
研究開始時の研究の概要 |
スロー地震は巨大地震発生域周辺の歪み解放プロセスであり,その活動の把握は地震の災害リスク評価において極めて重要である.本研究では,高精度の微動モニタリングシステムを構築してスロー地震発生域の歪み状態を即時評価することを目的とし,以下の課題を解決する. (1)微動検出・震源決定の高精度化と高速化 (2)微動カタログの構築と更新 (3)歪み状態の評価 本研究によって得られる微動カタログおよび歪み変動データは,地震の破壊規模の想定,発生予測の精度向上に貢献することが期待される.
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研究成果の概要 |
波形相関を利用した微動のモニタリングシステムを開発し,それによって南海トラフに発生する微動をリアルタイムに検出できるようになった.特に,海底地震計データを利用し,巨大地震発生領域の近傍で発生する海底下の微動活動を捉えられるようになったことは特筆すべき成果である.また,微動のエネルギーを算出することで背景にあるスロースリップによるすべり量を概算し,プレート境界におけるひずみ蓄積の速さを推定することが可能になった.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究によって,南海トラフ浅部に発生する微動活動の全容が明らかになり,浅部スロー地震と地下構造に対する理解が深まった.また,浅部スロー地震領域におけるプレート間の歪み蓄積レートが測定できるようになったことで,巨大地震発生の物理モデルをより現実的なものに発展させることができると期待される.また,これらの成果は,南海トラフ巨大地震発生時の規模や推移を予測するシナリオの作成や,発生リスクの評価への貢献が期待される.
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