研究課題/領域番号 |
20K14647
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分19010:流体工学関連
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研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
水嶋 祐基 静岡大学, 工学部, 助教 (30844716)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 濃度差マランゴニ対流 / フェムト秒パルスレーザー / レーザー誘起プラズマ / 光ファイバープローブ / マランゴニ対流 / 光ファイバー / 光線追跡 |
研究開始時の研究の概要 |
濃度差マランゴニ対流(CoMC)は半導体結晶の高純度化や熱交換器の伝熱促進等,幅広い分野で応用が進む一方,その流動特性の実験的解明は十分でない.そこで界面活性剤水溶液におけるCoMCをナノレベルで制御,時間分解計測する.まず界面分子濃度プローブ(LMDP)を開発し,静的な条件下にて界面で吸着・脱離を繰り返す活性剤の瞬時濃度とその時間変動を測定する.次に,フェムト秒パルスレーザー(fsパルス)照射により高い再現性でCoMCを誘起し,LMDPの濃淡検出周波数から界面流速とCoMCの初生(=濃度変調に対する応答時間,時定数)を計測することで,CoMCの素過程を明らかにする.
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研究成果の概要 |
フェムト秒レーザーパルス(fsパルス)を活用した流体界面を非熱的に制御する手法(MCM)、および界面分子濃度を推定する光ファイバープローブ法(LMDP)の原理を開発した。 MCM開発においては、fsパルスを任意パターンに空間変調・集光して界面活性剤を失活させ、局所的な濃度勾配を形成、濃度差マランゴニ対流を起こす技術を構築し、その再現性を高めるfsパルスの照射面積や強度の指標を得た。 LMDP開発においては、界面活性剤の局所濃度に応じて変化する光強度を光ファイバーにて計測する技術を構築した。界面の分子濃度や微小距離、速度情報を取得する新しい測定技術の原理を開発した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
濃度差マランゴニ対流は半導体結晶の高純度化や熱交換器の伝熱促進等、幅広い分野で応用が進む一方でその流動を明らかにする実験手法・実験条件は限定的である。 本研究は濃度差マランゴニ対流を光によって制御し、さらにその局所的な流れの様子を計測する手法を新たに確立した。いまだ不明な点の多い濃度差マランゴニ対流を多角的かつ実験的に明らかにする準備が整ったことは工学的に極めて有用であり、応用技術の高精度化や省エネに資する基盤研究として引き続き推進してゆく。
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