研究課題/領域番号 |
20K14677
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分20010:機械力学およびメカトロニクス関連
|
研究機関 | 茨城大学 |
研究代表者 |
長 真啓 茨城大学, 理工学研究科(工学野), 講師 (30735105)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
|
キーワード | セルフベアリングモータ / アキシャルギャップ / 高効率化 / 発熱抑制 / 小児用人工心臓 / 血液ポンプ / 非接触支持 / 磁気浮上モータ / 補助人工心臓 / 小児 / 省エネルギー化 / チタン / 磁性材料 / 巻き線 / 耐加速度 / 人工心臓 / モータ効率 / 磁気浮上 / 生体流体 |
研究開始時の研究の概要 |
先行研究において,新規な5軸制御磁気浮上モータ(外径22 mm,高さ34 mm)を用いた小児用人工心臓ポンプを開発し,モータの発熱が小児用人工心臓実現の大きなボトルネックとなることを明らかにした.本申請では,コア材料変更によるモータ高効率化,血液粘性利用によるインペラ支持電力の最小化に加え,生体流体への熱放散能を積極的に活用することで,人工心臓の発熱を徹底的に抑制することに挑戦し,世界初の小児用人工心臓実現を目指す.
|
研究成果の概要 |
体内植込み型小児用補助人工心臓用に超小型化した,アキシャルギャップセルフベアリングモータについて,種々の動作点での非接触ポンプ駆動,モータ発熱による溶血,血栓形成を惹き起こさないことを目指し,モータコア材料の検討による損失低減,流体粘性減衰を活用した浮上インペラ制振,生体流体送液時の熱放散による機器発熱抑制の検証を行った.コア材料を圧粉磁心,積層鋼鈑とすることで1-3 Wの低消費電力で安定したインペラ非接触支持,ポンプ駆動を実現した.チタン製ポンプを用いた動物試験において,駆動時の過度な機器発熱はなく,ポンプ部の血栓形成を認めなかった.
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現状で臨床使用可能な小児用補助人工心臓は,世界でも体外設置型拍動流式のEXCOR Pediatriに限られる.本装置には,ポンプ内血栓や送脱血管刺入部の感染症のリスクが課題である.一方で,体内植込み型の連続流式人工心臓の実現には,耐久性および血液適合性の高い非接触インペラ支持機構の小型化が求められ,その実現が困難である.本研究における小型な磁気浮上モータによる浮上インペラの安定支持,発熱抑制が実現できれば,磁気浮上モータの小型化・高性能化に関する知見が得られるだけでなく,体格の小さな小児患者の長期循環補助治療の確立に貢献できる.
|