研究課題/領域番号 |
20K14685
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分20010:機械力学およびメカトロニクス関連
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研究機関 | 東京工業高等専門学校 |
研究代表者 |
高田 宗一朗 東京工業高等専門学校, 機械工学科, 准教授 (30835517)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2020年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | 埋設管 / 面内曲げ変形振動モード / 非線形振動 / 振動診断 / IoTセンサー / 水道管老朽化 / 関東ローム層 / 水道管診断 / 円筒殻 / 面内曲げ変形振動 / 埋設 / 非線形 |
研究開始時の研究の概要 |
高度成長期に敷設された埋設水道管の老朽化が問題となっている.維持管理の効率化が求められるが,埋設環境のため目視検査ができず現状は漏水音調査に基づく事後保全となっている.本研究では,埋設水道管の状態監視保全を実現するため振動診断技術の開発をおこなう.振動診断モードに円筒殻の面内曲げ変形振動モードを採用し,平均管厚推定をおこなう.実際の水道管は埋設環境により,埋設土に由来する地盤非線形弾性が生じる.また,老朽化に伴う腐食により管厚が減少すると,薄肉構造非線形が生じる.本研究では地盤非線形弾性と薄肉構造非線形弾性が生じる円筒殻の振動挙動を明らかし,診断に資する平均管厚推定方式の高精度化に取り組む.
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研究成果の概要 |
本研究の目的は,水道管路の維持管理効率化のための,水道管の面内曲げ変形振動モードを利用した埋設配管の老朽度センシング法の確立である.該当の振動モードの固有振動数は,管の厚さに対して1次式で比例する性質を有し,腐食による減肉に対して最も感度の高い振動モードである.本研究では地盤弾性支持下における埋設管の面内曲げ変形振動モードの振動現象の解明と診断法へのフィードバックを目標として,研究開発をおこなった.その結果,埋設管の面内曲げ変形振動は埋設土の土壌水分量に応じて漸硬ばね特性,漸軟ばね特性などの挙動を示すこと,また診断アルゴリズムのIoTセンサー実装法に関する知見が得られた.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現状,埋設水道管の維持管理は漏水音調査に基づく事後保全方式による更新か更新周期による時間計画保全に頼っており,水道管の更新が追い付いていない.漏水音が生じている場合,時として断水につながるリスクを抱え,住民の生活を脅かす可能性を秘めている.本研究では,埋設管の現状品質を評価する手法を研究開発するものであり,現時点でまだ共用可能な水道アセットを棚卸し,また近い将来に漏水事故につながる水道管を洗い出し,効率的な維持管理に資するものである.
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