研究課題/領域番号 |
20K14779
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分21050:電気電子材料工学関連
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研究機関 | 千葉大学 (2021-2022) 東京理科大学 (2020) |
研究代表者 |
柯 夢南 千葉大学, 大学院工学研究院, 助教 (40849402)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | MOS界面 / ゲルマニウム / MOSFET / 遅い準位 / 界面準位 / 半導体デバイス / トランジスタ / 信頼性 / Ge |
研究開始時の研究の概要 |
AI・IoT技術の発展により更なる微細CMOS技術が求められており、中でも高性能・高信頼性Ge-CMOSの実現が期待されている。しかし、Ge-MOS界面近傍に存在する大量な遅い準位が原因で、Geトランジスタの信頼性は大きな問題となっている。本研究は、以下の三点を目的として行われる。 (1) 測定時間と温度に関する遅い準位密度を評価するための新しい手法とエネルギー分布を解明するための新しい方法を提案する。(2) 長時間チャネル電流シフトへの影響を説明する理論モデルを確立する。(3) 非常に薄いEOTと低い界面準位密度を確保するという前提で,遅い準位密度の低減技術の開発を行う。
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研究成果の概要 |
更なる微細CMOS技術を実現するため、高性能Ge MOSFETの実現が期待されている。しかし、Ge MOS界面近傍に存在する大量な遅い準位が原因で、信頼性は大きな問題となっている。本研究は遅い準位の電界と時間依存性を調査し、Vとtの加速因子を世界初で提出した。また、正孔と電子の遅いトラップを区別するための新しい測定手順が提案され、Al2O3/GeOx/p-Geゲートスタックに適用された。強い反転ゲートバイアスで明らかな電子遅い準位は、Nst-Eoxの関係を理解する上で非常に重要であり、有効な電子と正孔の遅い準位密度は、それぞれp-Ge MOS界面で評価出来るようになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年Si CMOS微細化による種々の物理的限界の顕在化が問題となっており、Siよりも移動度の高い半導体を利用して電流駆動力を向上させるMOSトランジスタ技術に注目が集まっている。Geは、高い電子移動度と正孔移動度をもち、かつSiプラットフォームとも比較的親和性が高いことから、未来のチャネル材料の最優先候補として考えられている。本研究は、Geを用いた高性能のトランジスタ実現のために必須の高品質Ge MOS構造の形成技術の提案と物理的機構の解明について研究を進めてきた。特に、Geトランジスタの閾値変動の起源と考えられている界面近傍の遅い準位の物理的機構の解明とその密度の低減手法の提案した。
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