研究課題/領域番号 |
20K14806
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分22010:土木材料、施工および建設マネジメント関連
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
前島 拓 日本大学, 工学部, 講師 (20845630)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 橋面アスファルト舗装 / コンクリート床版 / 疲労抵抗性 / 砂利化 / アスファルト舗装 / 道路橋床版 / ポットホール / 疲労破壊機構 / 道路橋鉄筋コンクリート床版 / ホイールトラッキング試験 / 耐疲労性 / 疲労損傷機構 |
研究開始時の研究の概要 |
我が国の道路橋は橋長15m以上を対象とすると現在までに約15万橋のストックが存在する。今後、膨大な道路橋を適切に維持管理していくには、道路橋を構成する床版・防水・舗装を三位一体として捉え、各層の相互依存性を含めた損傷メカニズムの解明を進める必要がある。しかし当該研究分野では、床版や舗装など各部材での損傷メカニズムの解明は進められてきているものの、これらの相互依存性について研究した例は極めて少なく未解明な点が多い。本研究は、疲労試験と非破壊検査試験を組み合わせた独創的な研究手法により、研究事例が極めて少ないといえるコンクリート床版とアスファルト舗装の相互依存性について実験的に検討するものである。
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研究成果の概要 |
本研究は,研究事例が極めて少ないといえるコンクリート床版とアスファルト舗装の相互依存性について実験的に検討するものである。 砂利化を模擬したコンクリート版上にアスファルト混合物を敷設した供試体を作製し,水浸ホイールトラッキング試験を実施した結果,床版の支持力低下によってアスファルト舗装の疲労抵抗性が低下すること,砂利化が生じた床版においてはアスファルト混合物のバインダ種や試験温度に係わらず床版の支持力低下によって橋面舗装が早期破壊に至ることを明らかとした。さらに,試験後における損傷状況から,舗装版上面に亀甲状のひび割れが確認され,本試験方法によりポットホールを再現し得る可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は,国内外を問わず研究例の少ない床版の劣化とアスファルト舗装の相互依存性について実験的に検討したものであり,当該研究分野における基礎的な知見を得られた点で学術的価値は高いと考えられる。また,実際の道路橋で見られるアスファルト舗装から土砂が噴出するといった現象を再現し得る試験方法を提案するとともに,道路橋床版の劣化がアスファルト舗装の早期破壊に影響を及ぼすことを明らかにするなど,これまでにない新たな着眼点から道路橋の長寿命化に寄与する知見を与えている。また,本研究で提案した試験方法は土工部におけるアスファルト舗装の疲労抵抗性を評価可能であり,今後の研究発展に大いに期待できると考える。
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