研究課題/領域番号 |
20K14822
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分22030:地盤工学関連
|
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
酒井 崇之 名古屋大学, 工学研究科, 助教 (20773592)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
|
キーワード | 泥岩 / 盛土 / スレーキング / 耐震性 / 締固め / 地震応答解析 / 耐震補強 / 不飽和土 / 膨潤性鉱物 |
研究開始時の研究の概要 |
泥岩盛土は泥岩粒がスレーキングすることで、地震時の安定性が低下したり、沈下したりすることがある。本研究では、既往の研究で開発した数値モデルに対して、細粒化を引き起こす原因である膨潤性鉱物や、細粒化の程度と力学挙動を関連付けすることができるモデルを導入することで、泥岩盛土の地震時の安定性や沈下のメカニズムを明らかにし、その事実を基に,泥岩のスレーキングに有効な対策工を提案する。
|
研究成果の概要 |
SYS Cam-clay modelに不飽和土および膨潤性鉱物の概念を導入した弾塑性構成則を用いて、乾湿繰返し圧縮試験の再現を実施し、圧縮試験を再現できた。解析結果から乾湿繰返しにより塑性変形が進展していくことで、構造が徐々に崩壊していく。乾湿繰返しを受けることにより、徐々に強度が低下していく原因は乾湿を与えることによるサクションの変化に起因する応力の変化である。盛土内においても、降雨により地下水位が変化していくことで、同様の減少が起きていることが考えられる。 泥岩盛土安定性の向上方法として、置換押え盛土工法を提案し、数値解析により、耐震性向上に対して非常に効果的な工法であることがわかった。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果により、スレーキング進行中の泥岩の挙動を数値解析で表現することにより、スレーキングによりなぜ強度低下が発生するのかについて、数値解析を用いて説明することが可能となった。これによりスレーキング進行のメカニズムがある程度解明することができたと考える。 また、置換・押え盛土工という泥岩盛土の耐震性向上の方法を明示することができた。押え盛土の形状も含めて検討することで、最も効果の出やすい形状を提案するとともに、耐震性向上のメカニズムも明らかにした。従来は鉄筋による補強が主だったが、スレーキング進行により泥のようになった場合は有効でない可能性があるが、本工法を用いることで盛土の強化が可能となる。
|