研究課題/領域番号 |
20K14837
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分22040:水工学関連
|
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
趙 容桓 名古屋大学, 工学研究科, 特任講師 (00761082)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2020年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
|
キーワード | 粘土流失 / 乾燥かさ密度 / 幾何学的構造 / 混合土砂モデル / 干潟 / 斜面崩壊 / 含有率 / 流失活性層 / 混合土砂 / CFDモデル / 巻き上げパラメータ / 地形変化 / 細粒分の抜け出し / 細粒分含有率 / 分級 / 数値モデル / 粘土含有率 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,粘土と砂からなる混合土砂における粘土の移動特性と,砂と礫からなる混合土砂における礫の移動特性を究明するとともに,混合土砂の漂砂計算モデルの構築を目指して,粘土含有率による混合土砂の表層で発生する粘土の流失特性と砂含有率による礫の移動限界変化に着目した水理模型実験を実施する.構築する混合土砂モデルによって,人工干潟における粘土の動的管理に活用できるツールの開発に一歩踏み出すことや混合土砂モデルの適用範囲を砂と礫からなる混合土砂の漂砂計算まで拡張することで,海浜地形変化の予測精度を向上させることが期待される.
|
研究成果の概要 |
本研究では,混合土砂の乾燥かさ密度に着目し,砂と粘土からなる混合土砂における土砂割合(含有率)が混合土砂の移動特性に及ぼす影響を検討する水理模型実験と混合土砂モデルの改良および再現計算を実施した.水理実験によって,粘土含有率と混合土砂の乾燥かさ密度の関係式が得られ,混合土砂モデルの漂砂計算に活用した.混合土砂モデルは粘土と砂の乾燥かさ密度を考慮し,混合土砂の幾何学的構造を基に改良した.改良した混合土砂モデルを用いて,粘土流失の特性,粘土含有率が地形変化に及ぼす影響,混合土砂の掃流移動を考慮した斜面崩壊の数値的安定性を検討した.
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
改良した混合土砂モデルは,河川分野で提案された混合土砂の理論を海岸分野まで拡張し,粘土と砂の移動特性を考慮することで,混合土砂の侵食・堆積だけではなく,粘土の時間的・空間的な移動傾向および分布,粘土の流失機構等,混合土砂の移動傾向を明らかにすることができた.また,構築したモデルを人工干潟における粘土の動的管理に活用することで,地球温暖化防止のための注目されているブルーカーボン生態系の造成に一助できることが期待される.また,混合土砂の掃流移動計算の可能性が確認され,混合土砂モデルの適用範囲を砂と礫からなる混合土砂の漂砂計算まで拡張する基礎を設けたと考えられる.
|