研究課題/領域番号 |
20K14844
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分22050:土木計画学および交通工学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
浦田 淳司 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 講師 (70771286)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 行動モデル / 相互作用 / 量子コンピューティング / 最適制御 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究課題は,今後発展していくことが見込まれる量子コンピューティングにより相互作用モデルのシミュレーションを可能とし,最適化問題を求解するアルゴリズムを開発する.相互作用の意思決定は人的ネットワーク上で伝播し,間接的に接続する他者とも相関が生じる.そのため,行動予測は組合せ最適化問題となり,詳細なシミュレーションは困難であった.そこで,1. 組合せ最適化問題の求解に適した量子計算を導入し,相互作用のある行動選択の算出の高速化を達成する.高速な行動計算を生かし,2. 一部の意思決定主体の行動制御が可能な状況で,全体最適を得るアルゴリズムを構築する.
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研究成果の概要 |
相互作用モデル下のシミュレーション実行を、多体の同時選択問題として算出するための方法を構築した。シミュレーションの実行計算を行う際に、同時選択問題と見立てると、選択肢候補数が組み合わせ爆発するという課題があったが、量子コンピュータへの適用を可能とするQUBO型への式変換を行い、量子計算によって求解することを可能とした。量子コンピュータにおける数値計算では、意思決定者数が100の場合でもms単位での計算が可能であり、シミュレーション計算コストは限りなく縮減することに成功した。また、全列挙計算可能な規模で得た厳密解との比較を行い、提案アルゴリズムは厳密解を得ていることを確認した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
相互作用下の同時選択問題をごく短時間で解くアルゴリズムは、多くの予測シミュレーションに実装される可能性がある。これまで、同時選択問題を解けないため、エージェントの相互作用を逐次手番型で解くという工夫がほとんどのシミュレーションで実装されていたが、置き換えることが可能になる。逐次手番型であれば解くことはできても、エージェント数分の繰り返し計算が必要であり、計算コストの縮減には限界があり、エージェント群に働きかける政策最適化などの計算には限界があったが、本研究により解決可能となる。例えば、自動運転・手動運転の混在時の最適な自動運転車の制御などにも適用可能と考える。
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