研究課題/領域番号 |
20K14867
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分23010:建築構造および材料関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
松川 和人 東京大学, 生産技術研究所, 助教 (50709186)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
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キーワード | 鉄筋コンクリート造 / 劣化 / 柱 / 鉄筋腐食 / 鉄筋コンクリート / 変形能力 / 限界変形 / 伸び / 降伏強度 / corrosion / reinforced concrete / column / drift capacity |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は,高度成長期などに建設された鉄筋コンクリート造建築物の劣化問題が顕著になってきていることを踏まえ,内部の鉄筋に腐食が生じた鉄筋コンクリート造柱の地震時における限界変形を評価可能にすることを目的としている。本研究では,加力実験の実施とマクロモデルによる限界変形評価法の提案を行い,広く実務に役立つ手法の開発を目標としている。
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研究成果の概要 |
鉄筋腐食を生じたRC造部材の限界変形能力評価法の確立を目的として,鉄筋単体の引張試験,柱の静的加力実験を行った。まず,(部材の変形能力に関わる)鉄筋の破断伸びを支配するパラメータを分析し,断面欠損部の長さが支配要因のひとつであると特定した。また,これに基づき鉄筋の破断伸びを評価する手法を開発した。その後の部材実験では,健全試験体と断面欠損部の長さを鉄筋の切削により制御した試験体の比較により,鉄筋腐食部材が脆性的な破壊を生じることを実験的に明らかにすることができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
古い年代に建設された建築物では,経年劣化が問題となることがある。様々な劣化現象の中でも,RC造建築物の構造性能に特に大きな影響を与えるのは,鉄筋の腐食である。鉄筋腐食を生じると,一般に,強度や変形能力が損なわれる。こうした現象を評価することは,例えば戦後建設された著名な建築物の保存や,海沿いの劣化した建築物の安全性評価に有用であるが,これまでは鉄筋腐食建築物の強度評価に関する研究が多く,変形能力はほぼ手つかずの状態であった。本研究は,その点をカバーし,よりよいインフラ,建築物の保全と活用につなげるものである。
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