研究課題/領域番号 |
20K14970
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分24020:船舶海洋工学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所 |
研究代表者 |
笛木 隆太郎 国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所, その他部局等, 研究員 (80846056)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | ニードルピーニング / アルミニウム合金 / 溶接継手 / 金属疲労 / 欠陥の無害化 / 疲労試験 / 溶接 / 疲労 / ピーニング / 残留応力 / 表面き裂 |
研究開始時の研究の概要 |
液化天然ガス(LNG)の輸送に用いられているLNG船のタンクには高い信頼性が要求され、定期検査では、疲労き裂等の欠陥が生じやすい溶接部を中心に非破壊検査が実施されている。しかし、非破壊検査には検出限界があり、一般的な非破壊検査では深さ1 mm以下の表面欠陥は検出されない場合が多い。 本研究では、LNG球形タンクで使用されているアルミニウム合金を対象に、ニードルピーニング(NP)の施工による欠陥の無害化挙動を実験的に解明する。非破壊検査で発見されない欠陥をNPの施工で無害化することにより、タンクの損傷発生率を大きく低下させることが可能になるものと期待される。
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研究成果の概要 |
液化天然ガス(LNG)の輸送に用いられているLNG運搬船のタンクには高い信頼性が要求され、定期検査では、疲労き裂等の欠陥が生じやすい溶接部を中心に非破壊検査が実施されている。しかし、非破壊検査には検出限界があり、深さ1 mm以下の表面欠陥は検出されない場合が多い。 本研究では、LNG球形タンクで使用されているアルミニウム合金A5083-O材の突合せ溶接継手について、溶接止端部にニードルピーニング(NP)を施工することにより、疲労強度が11%改善されるとともに、疲労強度を44%低下させる深さ1mmのき裂状表面欠陥が疲労強度上無害化されることを実験により明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
圧力容器等の定期検査では、疲労き裂等の欠陥が生じやすい溶接部を中心に非破壊検査が実施されている。しかし、非破壊検査には検出限界があり、深さ1 mm以下の表面欠陥は検出されない場合が多い。本研究において、アルミニウム合金A5083P-O材の突合せ溶接継手の止端部にニードルピーニング(NP)を施工することにより、疲労強度が11%改善されるとともに、疲労強度を44%低下させる深さ1mmのき裂状表面欠陥が疲労強度上無害化されることが明らかとなった。この結果は、非破壊検査で検出されにくい欠陥をNP施工により無害化可能であることを示しており、タンクの損傷率低下に貢献する知見となりうるものと期待される。
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