研究課題/領域番号 |
20K15009
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分25030:防災工学関連
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研究機関 | 八戸工業高等専門学校 |
研究代表者 |
今野 大輔 八戸工業高等専門学校, その他部局等, 助教 (00825325)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 強風災害リスク評価 / 実物大動風圧試験 / 窓ガラス / 外装材 / 耐風設計 / リング曲げ試験 / 耐風性能評価 / 経年劣化 / 動的風荷重載荷 / 金属屋根 / 動的荷重 / 強風被害調査 / 強風災害 / 木造住宅 / 屋根葺き材 / 動風圧試験 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,強風災害時に顕著な被害を受ける木造住宅の屋根部を対象として,破損被害 の進行の過程・メカニズムを実物大実験・数値解析により明らかにし,既存の建物(経年劣化した建物)が持つ屋根部の耐風性能,破損リスクを評価する仕組みの開発を目的としている。 これまでのリスク評価に関する既往の研究においては,「この建物は危険である」 といった情報に留まっていたが,リスクコミュニケーションを通じて,「どれくらい危険なのか」という情報を共有し,意思決定の判断材料として修繕や改築等により得られる利益を明示することを目指している。
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研究成果の概要 |
本研究では,強風災害時の建物被害の低減を目的として,屋根ふき材や窓ガラスといった建物外装材の耐力情報の拡充を行った対象としたのは窓ガラスであり,建築に一般的に利用されるフロート板ガラスの経年劣化による耐力低下の評価を行うため,「(1)既存建物から取り出した窓ガラスの破壊実験」および「(2)圧力載荷を行った窓ガラスの破壊実験」を実施した。 (1)の実験においては,長期間供用された窓ガラスは新品のものと比較して80%程度が耐力が低下していることが明らかとなった。 (2)の実験においては,任意の圧力載荷により耐力低下現象を確認できなかったが,載荷時間が耐力低下に及ぼす影響に関する知見を得た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で得られた成果は,台風や竜巻といった強風災害による建物被害の低減に寄与することができると考えられる。 一般に,強風時の建物破壊のメカニズムとしては,窓ガラスのような開口部が強風や飛来物によって破壊され,そこから強風が吹きこむことにより建物全体の被害に繋がるとされているため,被害の起点である窓ガラスの耐力評価を行うことは被害低減に向けて重要である。 また,過去にあまり例を見ない経年劣化による窓ガラスの強度低下を確認できたことの意義は大きく,既存の建物の改修や修繕,開口部の保護などを促進する上で重要な知見であるといえる。
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