研究課題/領域番号 |
20K15026
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分26020:無機材料および物性関連
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研究機関 | 奈良先端科学技術大学院大学 |
研究代表者 |
加藤 匠 奈良先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 助教 (60867836)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 透明セラミックス / シンチレータ / ドシメータ / フッ化物 / 放射線検出 |
研究開始時の研究の概要 |
超高齢化社会をむかえる日本において、低侵襲の画像診断機器であるX線コンピュータ断層撮影や陽電子断層診断の性能向上は喫緊の課題である。これら画像医療装置の性能は初段のシンチレータ部に強く依存しており、従来は主として酸化物シンチレータが用いられてきた。本研究では、ハロゲン化物透明セラミックスのシンチレータとしての可能性を検証するため、三元系フッ化物の透明セラミックスを開発し、22,000 photons/MeV以上のシンチレーション発光量および100 ns 以内の蛍光減衰時定数を達成する事を目標とする。
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研究成果の概要 |
放射線検出器に用いられるシンチレータにおいて、新たな材料候補としてLiBaF3やNaMgF3などのフッ化物透明セラミックスの合成を試みた。LiBaF3においては透明性の高いセラミックスが得られなかったことおよび残光が強いことから全吸収ピークが観測されず、現状のサンプルを放射線計測に応用することは困難であった。一方でNaMgF3においては500 nmで約40%の透過率が得られ、Euを添加することによって全吸収ピークの観測に成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで新規シンチレータ材料の開発として、(1) 単結晶における新規化学組成の探索、(2) 透明セラミックスにおけるガーネット材料の小改良が主流であった。本研究では、材料形態に透明セラミックスを用いつつも、ガーネット材料以外の化学組成として三元系フッ化物シンチレータを開発した。結果としてそれらがシンチレータとして応用できることを実証し、透明セラミックスのシンチレータとしての可能性を拡張したと言える。
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