研究課題/領域番号 |
20K15048
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分26040:構造材料および機能材料関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
小笹 良輔 大阪大学, 工学研究科, 助教 (80845347)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 生体必須金属元素 / 銅 / 骨組織 / 骨微細構造 / アパタイト配向性 / 骨強度 / 骨質 / 結晶集合組織 / 骨アパタイト結晶 / 結晶配向性 / 生体微量金属元素 |
研究開始時の研究の概要 |
生体必須元素は、生物・生体が生命活動を維持する上で不可欠な元素のことを指す。その中でも、微量元素である銅(Cu)が欠乏する状態において、骨は正常骨密度であるにもかかわらず低強度を示すという事実から、骨の力学機能を制御する候補因子としてCuに注目した。本研究課題では、Cuによる骨強度の制御メカニズムを解明するために、骨密度だけでなく、骨密度以外に骨強度に影響を与える因子(骨質)としての骨アパタイト配向性(骨を構成する主たる無機成分であるアパタイト結晶の原子配列)に着目し、生体内で骨強度が変動する機序を材料工学的な観点から明らかにする。
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研究成果の概要 |
骨は、体躯を支える構造材料であり、その構成成分であるコラーゲン線維とアパタイト結晶の複合化微細構造によって力学的機能を発揮するものの、骨微細構造の形成・変化機序のほとんどは未知である。本研究では、生体必須金属元素である銅が骨微細構造をはじめとする骨材質特性に及ぼす影響を定量的に明らかにし、銅が微細構造制御を介して骨の力学的機能制御に寄与していることを示唆した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果は、骨強度決定を担う骨微細構造の制御因子として、銅の関与を初めて示唆するものであり、骨健全化における生体必須元素の重要性を材料工学の観点より明らかにした。得られた知見は、骨組織の構造材料としての機能発現機序の一端を明らかにするものであり、骨脆弱性を呈する骨疾患に対する治療法や再生法の提案につながる可能性をもつ。
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