研究課題/領域番号 |
20K15061
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分26050:材料加工および組織制御関連
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
箱山 智之 岐阜大学, 工学部, 助教 (20799720)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 金属薄板 / 降伏応力 / SD効果 / 円板圧縮 / 異方性 / 薄鋼板 / 材料モデル / 材料試験 / ひずみ速度 / 流動則 |
研究開始時の研究の概要 |
プレス加工現場では,プレス成形シミュレーションを援用した金型設計が行われているがそのシミュレーション精度に課題が残る. 本研究では,塑性変形挙動の高精度なモデル化実現のため,軟鋼板を主な対象として,引張試験および圧縮試験を実施し,塑性変形挙動を稠密に計測する.降伏応力の変化および塑性ひずみ発展の変化を観察する.そして,その観察を踏まえ,高精度プレス成形シミュレーションを実現可能とする材料モデルおよびその同定手法を構築する.実成形と上記材料モデルを導入した成形シミュレーション結果を比較することにより,プレス成形シミュレーション精度に及ぼす流動則の影響を検討する.
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研究成果の概要 |
プレス成形シミュレーションの精度向上を目指して,力と変形を関係づける流動則を中心として軟鋼板や高張力鋼板の変形挙動について調査した.単軸引張試験を用いて,様々な変形速度(ひずみ速度)における軟鋼板の変形挙動を調査し,それに及ぼすひずみ速度の影響を評価した.金属薄板の単軸圧縮試験を可能とする治具を製作し,高張力鋼板の単軸引張試験および単軸圧縮試験を行った.引張と圧縮の降伏応力の差を評価した.さらに負荷方向を変化させることで,その方向依存性(異方性)を調査した.円板圧縮シミュレーションに及ぼす材料変形モデルの影響を明らかにするため,円板圧縮シミュレーションを行った.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
自動車を始めとして工業製品の部品の多くはプレス加工によって製造されている.プレス加工のシミュレーション精度向上によるプレス加工現場のトライアンドエラーレス生産実現は重要な課題である.本研究で得られた軟鋼板や高張力鋼板の変形挙動に関する知見はシミュレーション精度向上に繋がることから,工業的に意義がある. 材料の変形挙動に関する研究は降伏関数(力の異方性)やその発展を示す硬化則と呼ばれるものについて,これまで数多くの研究がなされている.一方で,力の異方性と変形の異方性をつなぎ合わせる流動則の研究は未だ不十分であり,本研究はその点を中心に変形速度や変形モードの影響などを明らかにした.
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