研究課題/領域番号 |
20K15097
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分27040:バイオ機能応用およびバイオプロセス工学関連
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
高橋 将人 筑波大学, 生命環境系, 研究員 (60826965)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 液内振盪培養 / 振盪フラスコ培養法 / モニタリングデバイス / 二酸化炭素換気能 / 酸素供給能 / 微生物 / ガス制御 / 酸素換気能 / ガス制御システム / 好気的液内培養 / 二酸化炭素 / 微生物群集 |
研究開始時の研究の概要 |
微生物を用いたバイオ生産技術の開発や改善を図るうえで、作業しやすいスケールで低コストかつ多検体を検討できる振盪フラスコ培養法は重要な液体培養技術である。申請者は、振盪フラスコ培養中の微生物群集構造が、培養中に行う通常のサンプング操作の有無によって異なるという現象を見出した。興味深いことに、サンプリング過程の無菌的な培養栓の開封を繰り返した条件で集積した微生物群集の中には、複数種の培地検討だけでは集積しなかった特異的な微生物の存在を認めている。この現象と向き合い、本研究では、『従来法で設定できる培養環境の明確化』および、『未開拓の培養環境の創出』をおこなう。
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研究成果の概要 |
本研究では、『従来法で設定できる培養環境の明確化』および、『未開拓の培養環境の創出』をおこなった。フラスコの形状および培養栓の種類に注目し、微生物培養で普及している従来の振盪フラスコ培養法で実現できる培養環境を把握するため、種々のフラスコ条件の酸素(O2)供給能と二酸化炭素(CO2)換気能を定量化した。その結果、従来の三角フラスコや坂口フラスコではCO2換気能がO2供給能と比べて非常に小さいことが明らかとなった。また、換気能を改善できる独自開発したデバイスを付与した新たな振盪培養法を開発した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
振盪フラスコ培養法は、微生物を用いた生産技術の開発や改善を図るうえで、作業しやすいスケールで低コストかつ多検体を検討できる重要な液内培養技術である。これまで意図せず換気不十分で使用されてきたため、非意図的な二酸化炭素の影響が潜在していたことが明らかとなった。開発した小型の換気デバイス(外部電力が不要で、フラスコを設置する振盪基盤のデッドスペースに外付けできる)を付与することで、液内振盪培養中のフラスコ気相部の培養環境を制御でき、バイオプロセス開発上流の培養条件の検討や、培養を介した微生物種および物質生産のスクリーニングに期待できる。
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