研究課題/領域番号 |
20K15148
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分28050:ナノマイクロシステム関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
但木 大介 東北大学, 電気通信研究所, 助教 (30794226)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 微細加工プロセス / シリコンチップ / マイクロアレイ / 脂質二分子膜 / 人工膜再構成系 / hERGチャネル / 無細胞タンパク質合成系 / 薬物スクリーニング / 薬物副作用センサ |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、従来の創薬スクリーニング系が抱える測定スループットの課題を克服するため、人工膜再構成系に基づく高効率薬物スクリーニングアレイの構築を目指すものである。研究代表者らは、アレイ化の前段階において、人工膜系に基づく薬物副作用センサが課題克服に寄与する可能性をこれまでに見出した。しかし、一般に脆弱な人工膜を安定に形成させるための保持体の作製プロセスの確立には現状至っていない。本研究では、シリコンチップ上微小孔(保持体)における縁部先端形状の再現性・均一性向上のための制御技術を確立した上で、高効率薬物スクリーニングアレイの構築のため、それらの微小孔が複数個配置されたアレイ型チップの開発を行う。
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研究成果の概要 |
本研究では、従来の創薬スクリーニング系が抱える測定スループットの課題克服のため、人工膜再構成法に基づく高効率薬物スクリーニングアレイ系の構築に挑んだ。はじめに、1個の微小孔をもつシリコンチップが複数(16)個独立に装着された、複数(16)ウェル型マイクロアレイシステムの開発に成功した。また、反応性イオンエッチング(RIE)に基づくDryプロセスの導入により、高均一な縁部構造を有する複数(16)微小孔搭載型アレイチップの作製法を確立した。その後生じた課題により、本チップに基づくアレイシステムの開発までには至らなかったものの、高効率薬物スクリーニング系構築に向けた多くの重要な基盤技術を確立した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の成果である複数ウェル型マイクロアレイシステムの開発、及び複数微小孔搭載型アレイチップの作製法の確立は、いずれも人工膜再構成法に基づくイオンチャネル機能評価系における測定スループットを飛躍的に向上させるものであり、今後のイオンチャネル開閉機構解明のための研究を促進させる重要な成果である。また、応用開発の面では、測定スループットの向上により、創薬スクリーニング系における候補薬物の選定効率が上昇することで、新薬開発の加速化につながる画期的な成果だと言える。
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