研究課題/領域番号 |
20K15150
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分28050:ナノマイクロシステム関連
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
上杉 晃生 神戸大学, 工学研究科, 助教 (90821710)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | シリコンナノワイヤ / 熱電発電 / コア/シェル半導体 / ナノ構造 / 集積化技術 / 熱電変換 |
研究開始時の研究の概要 |
従来の均質なシリコンナノワイヤ(SiNWs)では到達できなかった高変換効率熱電素子の実現を目指し、『界面電子状態制御型 コアシェル(Core/shell) SiNWs』を新開発して、その性能を評価することで、界面電子状態がSiNWsの熱電変換効率に及ぼす影響の解明を目指す。C/S SiNWs熱電変換素子は、評価素子上にSiNWsを直接架橋結晶成長させて、表層のみへの不純物拡散、ナノスケール厚さの絶縁膜成膜を行うことで形成する。コアシェル化による界面の高電気伝導性と、ナノ構造化による低熱伝導性を有する素子を形成し、均質なSi及びSiNWsを大きくこえる熱電変換効率の達成を目指す。
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研究成果の概要 |
誘電材料被覆でのコアシェル構造化により生じる界面電子状態がシリコンナノ細線の熱電変換特性に及ぼす影響を明らかにするため、結晶成長シリコンナノ細線の架橋集積手法を開発し、これに対応させて作製した熱電特性評価デバイスでその評価を行った。評価の結果、p型シリコンナノ細線に対するアルミナ膜でのコアシェル構造化は、p型ナノ構造の電気伝導性-ゼーベック係数の関係を変化させ、熱電変換効率を向上させる可能性を持つことが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の中で提案した結晶成長SiNWsの成長方位制御手法と架橋集積手法は良好な結果を示し、これは熱電特性評価構造や発電モジュールの構築だけでなく、ナノワイヤを用いた様々な微小センサや電子素子の構築へと貢献しうるものである。またこれまでに報告されているp型シリコンナノ構造のゼーベック係数は、同キャリア濃度ではバルクの傾向よりも大きく下回る低い傾向にあったが、コアシェル構造化はナノ構造の傾向を変化させる可能性を持つことが示され、これはナノ構造を用いた熱電発電モジュールの性能向上に貢献しうるものである。
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