研究課題/領域番号 |
20K15171
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分29020:薄膜および表面界面物性関連
|
研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
重松 圭 東京工業大学, 科学技術創成研究院, 助教 (40754578)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
|
キーワード | 酸化物薄膜 / ペロブスカイト / エピタキシャル薄膜 / 遷移金属酸化物 / ペロブスカイト酸化物 / 磁気特性 / ペロブスカイト型酸化物 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、四重ペロブスカイト型酸化物と称される、多彩な物性を示すにもかかわらず高圧安定相であるため高品質な薄膜が得られていなかった物質群に着目し、異種物質接合や低次元性、ヘテロ接合など薄膜形態を生かした応用探索を行う。申請者のこれまでの研究から、パルスレーザー堆積法の特長を活用することで四重ペロブスカイトの薄膜化を可能にすることができる。この知見を駆使し、薄膜化によって可能となる格子歪の付与による新たな機能発現を狙う。
|
研究成果の概要 |
本研究は、高圧安定相の四重ペロブスカイト型酸化物を薄膜化することが可能であるという着想のもと、LnCu3Mn4O12(Ln:ランタノイド)ならびにMnの一部をFeに置換したLaCu3Mn4-xFexO12薄膜の合成と物性評価を行った。LnがCe以外の系において、既知のバルク試料よりも薄膜で磁気転移温度が低下する原因を、磁気特性・電子状態の観点から明らかにした。さらに、LaCu3Mn4-xFexO12薄膜において格子歪み起因の磁気異方性がFe置換後も維持されること、そのときの原子間の磁気相互作用を実験的に明らかにした。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
四重ペロブスカイト型酸化物は、構造歪みと原子組成の自由度の高さから、誘電性・電気磁気特性・超伝導といった多彩な物性を示す機能性材料群として長年研究されている。本研究における磁気特性・電子物性の結果は、四重ペロブスカイトの機能開拓のなかで、合成条件・磁気特性・電子物性の重要な知見となるものであり、今後の薄膜合成技術の進展とともに合成可能な材料が増える四重ペロブスカイト化合物の材料研究の後押しとなるものである。
|